資産運用会社コインシェアーズの報告によると、過去9週間で仮想通貨の上場投資商品(ETP)からの資金流出が4億5500万ドルに達した。ETPからの資金流出は、一般的に仮想通貨に対するネガティブなセンチメントを示す。
仮想通貨ETPは、仮想通貨の価格を追跡するように設計されている。これらのファンドの株価が目標価格を下回ると、仮想通貨が売却され、資金が流出する。
9月18日までの1週間で、資金流出は5400万ドルに達し、9週間中8週間で資金が流出した。ビットコイン(BTC)は全ての投資商品から最も大きな資金流出を見せ、全体の85%を占めた。先週は、ETPによって市場に4500万ドル相当のビットコインが売却された。
一方、イーサ(ETH)のファンドも売却の波には免れず、先週は約500万ドルの資金が流出した。それにもかかわらず、先週は一部のアルトコインを代表するETPが好調だった。ソラナ(SOL)のETPは70万ドルの純資金流入を見せ、カルダノ(ADA)は43万ドルを獲得し、XRPは13万ドルを追加した。
コインシェアーズは、仮想通貨ETPの資金流出の地域別データを提供した。資金流出の77%は米国が占め、ドイツ、カナダ、スウェーデンもかなりの割合を占めた。
仮想通貨ETPは、伝統的な金融口座を持つ投資家がデジタル資産に投資するための簡単な方法を提供する。しかし、米国では現物型ビットコインETFの発行が数多くの規制や法的障壁に直面している。3月には、証券取引委員会(SEC)がヴァンエックのビットコイン信託提案を否認した。8月11日には、米連邦控訴裁判所が、グレースケールからのビットコインETP提案を否認したSECの行動を「恣意的で気まぐれな」と判断した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン