モバイル決済アプリを運営する「サークル」が26日、米仮想通貨取引大手ポロニエックス(Poloniex)を約428億円で買収した。公式声明で発表した。
今月上旬、コインテレグラフでは未確認情報として買収の噂を伝えていたが、これが現実化したかたちだ。
(参照:「【未確認情報】米モバイル決済アプリ「サークル」がポロニエックスの買収に向け交渉中か 米ブログが伝える」2018年2月27日)
ゴールドマンサックスなど金融大手も投資するサークルは、「サークル・ペイ」と呼ばれるチャット機能付きの法定通貨送金サービス、「サークル・トレード」と呼ばれるマーケットメイキングを通して仮想通貨の流動性を提供するサービス、今年リリースが予定される個人投資家向けの仮想通貨取引アプリ「サークルインベスト」を提供する。
ポロニエックスは68種類の仮想通貨を取り扱っており、これまでの24時間の取引量ベースで第14位の仮想通貨取引所となっている。
サークルの公式ブログでは、サークル共同創業者であるショーン・ネヴイル氏とジェレミー・アレア氏が、カスタマーサポートと技術面での強化がまず最初のステップになることを述べている。また、ポロニエックスをスケール(規模化)し、新たな市場への進出や多言語化、さらにより多くのトークン上場やドルやユーロなどとの法定通貨の導入も目論む。
極め付けは「仮想通貨 対 仮想通貨」の取引だけでなく、「価値を持つ全てのものを扱う分散型マーケットプレイス」を目指すというくだりだ。物理的商品、資金調達、株式、不動産、芸術品等のクリエイティブ作品、リースやレンタル、クレジット、先物等幅広い「価値」を扱うという。
ポロニエックスから出されたプレスリリースも「世界の価値交換方法を根底から変えるトークン市場になろうとすれば、サービスの秀悦さだけに満足していられない」とし、ビジョンを共有している。