世界最大の仮想通貨取引所バイナンスが計画している法定通貨/仮想通貨の導入は、マルタに作った取引所を通して今年中に実行される見通しであることが分かった。11日にバイナンスの代表がコインテレグラフに明かした。

 11日付のブルームバーグは、バイナンスの計画について「すぐにデジタルトークンと法定通貨を交換できるようにする」と報じているが、バイナンスの代表がコインテレグラフに明かしたところによると、「Binance.comはあくまで純粋に仮想通貨同士の取引所」であって、法定通貨と仮想通貨の交換はマルタで運営している別の取引所を通してのみ行われる。バイナンス・マルタが最初に始める取引は、ユーロ/ビットコイン(BTC)ペアになる可能性が濃厚だという。

 バイナンスは3月に日本の金融庁から警告を受けて以降、マルタに本社を移転することが伝えられている。先週にはバイナンスの趙長鵬(ジャオ・チャンポン)CEOが、コインテレグラフのインタビューに答えてマルタに銀行口座を開設したことを明かしていて、仮想通貨/法定通貨ペアの導入に道筋をつけていた。またジャオCEOは、インタビューの中で、将来的にはウガンダやアジア地域にも仮想通貨/法定通貨ペアを導入する計画であることに言及した。

 ジャオCEOは11日のブルームバーグとのインタビューで、チャンネル諸島のジャージー島にも仮想通貨の取引所を開設しスタッフを100人ほど配置すると発言。11日にジャージー島の当局と覚書を交わした