人工知能(AI)の活用が世界的に広がりつつある中、仮想通貨業界でもAIが導入され始めている。

海外仮想通貨取引所クリプトドットコム(Crypto.com)は5月2日、今話題の大規模言語モデル「ChatGPT」をベースにした仮想通貨特化型AIアシスタント「エイミー」を発表した同社の新しいAIアシスタントは仮想通貨の情報提供を目的としており、リアルタイムの相場情報や各仮想通貨プロジェクトの情報等をユーザーに伝える。

ちなみにエイミーは現在試験段階で一部のユーザーのみに提供されているようだ。

同社はコインテレグラフの取材に対しAIの仮想通貨分野での活用は「基盤技術や金融サービスに関するユーザー教育に役立つ」と語った。

クリプトドットコムのプロダクト担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのアビ・ビサリア氏は「AIと仮想通貨業界との融合には、驚くべきポテンシャルとチャンスがある」。またAIアシスタントを使ったユーザーからのフィードバックを収集し「どんどんアップグレードしていく」と語った。

ちなみにクリプトドットコムに先立って、中華系仮想通貨取引所大手のOKX(オーケーエックス)も仮想通貨市場の変動を捉えるAIアルゴリズムを導入している。

またWeb3インフラ企業のソラナ・ラボは先月、ChatGPTをベースにしたプラグインを発表し、AIを用いてブロックチェーンデータを取得しウォレットの残高確認やトークンの送金、NFTの購入ができるようにしている。

海外仮想通貨取引所大手バイナンスもAIチャットボットを導入。クリプトドットコム同様、バイナンスのAIチャットボットも仮想通貨に関するユーザー教育に力を入れる。

今後も仮想通貨取引所によるAIの活用は続きそうだ。

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