米大手仮想通貨取引所コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、6月22日にツイッターで匿名性を重視した仮想通貨を称賛し、批判を招いている。
アームストロング氏はツイッターで、「デフォルトでプライベートなトランザクションをサポートするスケーラブルで十分に分散化されたチェーン(匿名仮想通貨)は、ゲームの流れを変えるだろう」と発言。メッセージングサービスにおいて、エンドツーエンドの暗号化がデフォルとなったように、仮想通貨においてもさらに重要性をを増していくと指摘した。
また最近の、匿名仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)を開発するエレクトリック・コイン・カンパニー(ECC)がジーキャッシュを使った新しいブロックチェーンを開発しているとの報道にも触れた。
これに対し、ビットコインのコア開発者ルーク・ダッシュ氏は、コインベースの役割における匿名仮想通貨に関し、「なぜ匿名仮想通貨をサポートするのに、特定のソースからくるコインをブロックしようとしているのか、混乱する」と、コインベース側の不透明な立ち位置に疑問を投げかけた。
また、「ダーティ(汚い)」なコインを区別することが可能な限り、取引所は強制的にそれらをブロックできるとすることに関して、自称ビットコイン(BTC)の過激主義者でBHBネットワーク創設者のジャコモ・ズッコ氏は、以下のように述べている。
「まったくナンセンス。ビットコインとコインジョイン(Cjs)を区別するより簡単に“匿名仮想通貨”を区別できる(中略)、もしCjsを強制的にブラックリスト化できるなら、“匿名仮想通貨”もブラックリスト化できる」
コインベースが匿名送金技術を使った取引コインジョインをブロックするかどうかという別のユーザーからの質問に対して、ズッコ氏は、もちろんと回答している。昨年11月の報道では、コインベースはジーキャッシュを完全にはサポートしていない。
コインジョインは、ビットコインの送金情報を一度プールに集めてシャッフルした後に送金することで送金者の匿名性の向上を目指している。先月初め、コインジョインを使った取引がビットコイン決済全体の4.09%まで増加しているとの報道があった。コインジョインを採用するウォレット「ワサビウォレット」のアダム・フィスカーCTOによると、2018年8月のワサビウォレット立ち上げ以来、一月あたりに占めるビットコイン決済の割合が、1.31%から4.09%に増えたという。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版