中国で複数の都市で行われているデジタル人民元のテストが進んでいる。新華社通信によると、中国版ゆうちょ銀行である中国郵政貯蓄銀行が生体認証機能付きのハードウェアウォレットを作成したと報じた。

このウォレットは指紋センサーが取り付けられたカード形式で、利用者の本人確認を容易に行うことができるという。また、北京で行われているデジタル人民元の試験参加者はこのハードウェアウォレットを使って医療サービスを利用することもできる。

中国郵政貯蓄銀行は報道の中でハードウェアウォレットは試験段階にあるものの、スマートフォンを使用することなくCBDCや高齢者のヘルスケアサービスへのアクセスを容易にするために設計されたと述べた。

「このカードを使えば公共施設に簡単に出入りできるようになり、ワンタッチで支払いが完了する。特にスマホの扱いが苦手な高齢者に適している」

既報のように、中国郵政貯蓄銀行は2021年1月にカード形式のウォレットの開発に着手した。

生体認証を取り入れたウォレット以外にも、中国では中国農業銀行がデジタル人民元向けのハードウェアウォレットを開発している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン