中国のデジタル人民元のウォレットアプリは、ユーザーが「紅包(お年玉)」を送金する機能を導入した。これにより新規ユーザーの獲得につなげる狙いだ。

サウスチャイナ・モーニングポストの報道によれば、新機能は1月22日の旧正月の約1ヶ月前のタイミングでリリースされた。

中国では紅包(ホンパオ)と呼ばれ、旧正月などのお祝いの際に縁起を担いでお金を贈るのが伝統だ。デジタル決済の普及により、WeChat PayやAlipayなど、現地で人気の高い決済サービスでは、バーチャルな紅包が提供されている。

報道によると、デジタル人民元アプリでは、紅包を1人だけに送ったり、「福引き」を設定して、プールされた資金の中からランダムに金額を受け取ることができるという。WeChat PayとAlipayの両方が同様の機能を備えている。

ユーザーは、新年や誕生日のお祝いなど10種類の紅包のカバータイプを選ぶことができるという。

デジタル人民元の取引は10月10日に140億ドル(1000億元)に達している。現地メディアの報道によると、デジタル人民元は済南市、南寧市、防城港市、昆明市に拡大される予定だ。