ロシア中銀、仮想資産は世界金融の安定性にリスクではない

 ロシアの中央銀行は5月30日、仮想資産は現在のところ、世界金融の安定にとって脅威となっていないとする報告書を公表した。仮想通貨の取引量が世界的に見て非常に低いことが理由だ。

 金融安定委員会は報告書で、「仮想通貨」の代わりに「仮想資産」という言葉を使うことを提案している。仮想通貨は、暗号化と分散型台帳技術のアプリケーションに基づく金融資産とみなすことができるためだ。

 報告書によれば、仮想資産の取引量は現在のところ、世界金融システムの規模に比べ非常に少なく、世界金融の安定性にリスクをもたらしていない。この分野と金融システムとの関連性は重要ではないと、報告書は述べる。また報告書は、一般投資家や機関投資家、銀行、その他の市場参加者の大規模な関与により、さらに市場が成長した場合、仮想資産が金融安定性に対してリスクを構成する可能性があると述べる。さらに、仮想資産はその激しい価格変動のため、信頼の置ける価値の基準や、交換・価値保存の手段になるのを妨げられていると指摘する。

 加えて報告書は、仮想資産への投資に関連するいくつかのリスクについて、その概要を説明する。これには、投資家の権利保護の欠如、マネーロンダリングやテロ金融防止分野におけるリスク、市場流動性の不足、オペレーショナルリスク、及びレバレッジの利用などが含まれる。

 今月これまでに、ロシア下院で仮想通貨を規制する新たな法律が、第一読会の審議を通過している。この法律は仮想通貨とトークンを資産として定義し、仮想通貨やブロックチェーン関連技術との関わり方について、詳細に規定するものだ。

 先週、ロシアの銀行のスベルバンクCIBと、証券保管振替機構のNSDが、同国初の公式イニシャルコインオファリング(ICO)の実証実験を発表した。スベルバンクCIBトップのイゴール・ブランゼブ氏は、銀行はロシアのICO市場について「非常に有望」と考えていると述べ、同銀行の多くの顧客が「この新たな資金調達手段に興味を持っている」と強調した。

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