フィナンシャル・タイムズによれば、米国の金融会社キャンター・フィッツジェラルドが、マイケル・セイラー氏率いるビットコイン保有企業ストラテジーの目標株価を引き下げた。ただ、仮想通貨の長期的な上昇見通しには強気姿勢を維持しており、ビットコイン（BTC）の強制清算への懸念を過度に評価すべきでないとしている。
キャンター・フィッツジェラルドは、ストラテジー株の12カ月目標株価を従来の560ドルから229ドルへと60%引き下げたという。
目標株価引き下げにもかかわらず、キャンターの「買い」評価は変更されていない。同社は、ストラテジーを巡る強制清算の懸念は「根拠に乏しい」としている。
キャンターのアナリストによれば、ストラテジーは「21カ月分の配当支払いを賄う十分な現金」を保有している。「必要に応じて株式を通じた資金調達も可能であり、現在のビットコイン水準から90%の下落が起きない限り、この懸念は不要だ」と述べた。
キャンター・フィッツジェラルドはストラテジーの第9位の大株主である。
ストラテジー株は執筆時点で約ドル186で取引されており、過去1カ月で27%、年初来で35%下落している。
MSCIリスクと「ビットコイン150万ドル」論
ストラテジー株は短期的な懸念にも直面している。その1つが、MSCI指数が総資産の50%超が仮想通貨である企業を除外する可能性だ。
これが実施されれば、ストラテジー株の強制売却につながる可能性がある。ただしキャンターは、これは「一定の根拠はあるものの、短期的な逆風に過ぎない」と述べた。
それでもキャンターは、ストラテジーとビットコインの価格モメンタムに強気姿勢を維持している。現在の下落局面は「健全な調整」であり、ビットコインは金の時価総額を追い抜く軌道に乗っていると指摘した。
「ビットコインが金の時価総額を超える日は遠くないと考えている」とキャンターは述べた。「現時点でビットコインの時価総額は金の6.1%にすぎない。金を超えるにはビットコイン価格はドル157万7860である必要がある」。
他のアナリストも、ビットコインがいずれ金の時価総額を超えると予測している。ジョー・バーネット氏は、2035年までにビットコインがドル180万を超えると見込んでいる。
しかし、ビットコインが金の価値を上回るには、現在から16倍近い価格上昇が必要になる。
2025年初頭から現在までに、金価格は58%上昇しており、年初来で1.5%下落しているビットコインを大きくアウトパフォームしている。
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