過去2ヶ月を通じて、ビットコインが上昇を続ける中、ビットコインオプションの建玉が60%増加し、135億ドルに達している。
ビットコイン価格が上昇し、建玉が増加した結果、過去最大の61億ドルが3月26日に満期を迎えることがわかっている。

多くの取引所では、月次のエクスポージャーを提供しているが、一部では週次の短期オプションも提供されている。2020年1月29日には、35億ドル相当のオプション契約が満期を迎え、過去最大となった。これは当時の全建玉の36%に相当する。

上記のデータでは、3月26日にはコールとプットの合計で100400BTCが満期を迎える。
残り2週間を切り、権利行使価格の中には無理があるものもあり、すべてのオプションが満期を迎えて取引をされるわけではない。
オプションはコール(買い)とプット(売り)の2つがある。コールオプションは「ある決められた日」に「決められた価格(行使価格、ストライキング・プライス)」でビットコインを購入する権利を得ることだ。一般的にはアービトラージ取引や強気の戦略に利用される。
一方のプットオプションは、「ある決められた日」に「決められた価格」でビットコインを売却する権利で、価格下落に対するヘッジに使われる。
比率がアンバランス
売りと買いの競合する力がどのように保たれているかを理解するには、行使価格における、両方のオプションサイズを比較する必要がある。コールオプションでは行使価格より資産の時価が上回れば利益を生む。下回った場合は無価値で行使日を迎え、支払ったオプション価格は損失となる。プットオプションはその逆だ。

47000ドル以下の中立から弱気のプットオプションと、66000ドル以上の強気のコールオプションを除外すると、26日に満期を迎える影響を推定できる。価格を17%以上も上昇、または下落させるインセンティブは可能性が低いからだ。
データからは26日の満期に向けて32000ドルから64000ドルのコールオプションが11億3000万ドル分残っている。一方で47000ドルのプットオプションは4億6200万ドルに上る。ここに6億6800万ドルの不均衡が起き、強気のコールオプションが有利となっている。
強気派が支配
61億ドルものオプションが満期を迎えるのは気になるところだが、そのうちの43%はすでに無価値であると判断できる。残りの建玉については、最近の史上最高値への価格上昇によって、弱気のプットオプションの84%が消滅したため、強気派が支配している。
満期が近づくにつれ、ビットコインが52000ドル以上で推移した場合に価値を失うプットオプションが増えており、中立から強気のコールオプションの優位性が高まっている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン