ビットコインは一概には安全資産と見なせないという見方が増えてきている。
米中貿易戦争や香港デモ、世界経済の低迷などに対するリスク回避の手段としてビットコインが機能していると連日メディアで報道されてきたが、仮想通貨投資ファンド「イキガイ」のトラヴィス・クリン氏は、慎重な姿勢を見せた。
「最近2、3日は、ビットコインは安全資産のように動いていない(中略)おそらく、一定のタイプのストレスには安全資産として十分に機能するが、全てではないのかもしれない(中略)プールで泳ぐには十分だけど、海はまだ早い」
同氏は、例として、米中貿易戦争の場合は安全資産として機能するが、世界経済の低迷には機能しないかもしれないと述べた。また、VIX指数(恐怖指数)が12〜17の時は安全資産として機能し、17を超えたらリスク資産として買われる可能性を指摘した。
さらにザ・ブロックによると、ドイツ銀行の米国チーフ・エコノミストであるマシュー・ルゼッティ氏は、投資家は代替的な投資手段を探しているものの、安全資産として「国債や金、日本円などの候補がある」とし、「ビットコインにはまだ注目していない」と発言。これを裏付けるように、実際、トランプ大統領が中国に対する追加関税を発表した1日以降、実は米国株のパフォーマンスがビットコインを上回っていると伝えた。