ビットコインとライトコインの半減期に伴うマイニング業者へのショックが「マージマイニング(merged mining)」によて和らげられるかもしれないというレポートをバイナンスの研究部門が12日に発表した。
マージマイニングとは、ある仮想通貨のマイニングによって得られた計算結果を別の通貨でも共有すること。ネットワークのセキュリティーを高めることなどが狙いとしてある。
バイナンスは、ドージコイン(DOGE)がライトコインとマージマイニングをしている例を指摘。2014年にマージマイニングを採用してから1カ月でドージコインのマイニングにおける計算力を示すハッシュレート/採掘難易度は1500%以上も上昇。大手マイニングプールが運用範囲を広げたことが背景にあると解説した。
バイナンスによると、それ以降ドージコインのハッシュレートとライトコインのハッシュレートの相関係数は0.95。2019年の7月時点では、ドージコインのハッシュレートの90%近くが大手のライトコインのマイニングプールからきている。
先日、ライトコイン(LTC)創設者のチャーリー・リー氏が、来月の半減期で一部のマイナーが廃業になるのではないかという懸念を示した。ライトコインの取引を承認するマイナーに対する報酬が半減する半減期まで推定で残り23日だが、リー氏は一部のマイナーが利益を出せなくなるのではないかと話していた。
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ビットコインの半減期は来年の5月19日と推定されている。
バイナンスは、ライトコインやビットコインの半減期において、マージマイニングがネットワークのセキュリティーを保つ上で1つの解決策になるかもしれないと主張。もし「新たなブロックチェーンがマージマイニングで追加されれば、マイナーは追加的な収入を得ることが可能で、双方(すべて)のチェーンのマイニングをし続けることができるかもしれない」と結論づけた
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版