ビットコイン強気派の間で、ビットコイン5万ドル待望論が高まっている。
きっかけは、仮想通貨アナリストでポッドキャストのホストを務めるプリストン・ピッシュ氏が、各資産の「リスク調整後リターン」のグラフを掲載し、ビットコインが米株や米国の不動産、債券、金、新興国の通貨、原油のどれよりも高い水準で推移していると指摘したことだ。
その上でピッシュ氏は、ビットコインに少しも投資をしないプロの資産マネジメント担当者が、フィデューシャリー・デューティー(信任を受けたものが履行するべき義務)違反で責任を問われるのはいつだろうかと投げかけた。
これに対してビットコインの時価総額1兆ドル(約107兆円)が分水嶺になるという見方が浮上。
多くの資産マネジメント担当者は55歳以上。30年以上伝統的な金融ポートフォリオマネジメントをしてきた彼らにとってビットコイン投資へいきなり舵を切るのは難しいが、時価総額1兆ドルになれば無視できなくなるという見方だ。
ビットコインは、時価総額1兆ドルになるために現在から5倍成長しなければならない。このため、ビットコイン5万ドル超が求められることになる。
ビットコイン開発の功労者でブロックストリーム社代表のアダム・バック氏は、ビットコイン5万ドルと時価総額1兆ドル達成は、そう遠くないかもしれないという見方に賛同。次のように理由を説明した。
「受けて立とうじゃないか。2020年の半減期、多くの地政学的な不透明性、マイナス利回りの債券が15兆ドル突破、MMT(現代金融理論)の言い訳による軽率な米ドルインフレ体制。BTC5万ドルに1兆ドルの時価総額は、@TuurDemeesterが言うようにそう遠くないだろう」
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