イングランド銀行は、デジタル通貨が「新しい金融秩序」の基礎を形成する可能性があると評価している。

イングランド銀行のチーフエコノミストであるアンディ・ホールデン氏は、18日のスピーチの中で、デジタル通貨とそれが金融の安定性や金融政策に与える影響といったトピックについて詳しく語っている。

ホールデン氏はデジタル通貨が広く使用されることによって「従来の銀行のモデルは崩壊するだろう」と述べ、「このような構造的な変化が潜在的に持つ長期的利益にもっと注意を払う必要がある」と付け加えた。

そのような利点の1つは、いわゆるナローバンクの出現だ。これにより、銀行の安全な決済ベースの活動が、よりリスクの高いクレジットビジネスから部分的に分離されることになる。

「原則として、安全な決済とリスクの高いレンディングを分離することで、これらのサービスを提供する機関のバランスシート上でリスクと期間をより緊密に調整できる可能性がある」

金融政策の面では、中央銀行は、デジタル通貨がマイナス金利が広まることを緩和するか、もしくは拒否する可能性があるという。ホールデン氏は、ゼロもしくはマイナス金利は「現金で利息を支払うもしくは鵜解ける能力に対しる技術的制約から生じている」と述べている。

「原則として、広く使用されているデジタル通貨は、リテールの金融資産に金利を課すことを可能にすることで、その技術的制約を解消することはできないが、軽減することができる」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン