仮想通貨(暗号資産)EOSの開発を手掛けるブロックワン(Block.one)は4月29日、オープンソースアプリの「ジェノバンク(Genobank)」に5万ドル(約530万円)の助成金を与えると発表した。ジェノバンクは、新型コロナウィルス(COVID-19)試験への匿名アクセスを容易にするアプリを開発している・
ジェノバンクは4月はじめ、EOS基盤のブロックチェーンプラットフォーム「Telos」とともに、アプリ「Agerona」を開発していることを発表している。
Ageronaは、ユーザーがCOVID-19の試験提供者に匿名でアクセスできるようにする。ユーザーはTelosブロックチェーンに無料で匿名アカウントを作成。次に試験キットが検証済みのラボに送られて処理される。結果は匿名でブロックチェーンにアップロードされる。
さらにこのシステムにより、試験を行った個人のアイデンティティ情報を保護しつつ、試験結果を研究者が分析できるようになる。
ジェノバンクのダニエル・ウリベCEOは、「ブロックワンのベンチャー部門であるEOS VCの支援とサポートのもと、DNA/RNA試験キット(コロナウィルスを含む)を匿名化し、患者やユーザーが匿名化されたデータを科学コミュニティで利用できるようにして、コロナウィルスの蔓延を抑制し、治療に貢献することができるようになってほしい」と述べている。
ブロックワン、コロナ対策に積極的に投資
ブロックワンは、コロナウィルス問題の解決に取り組んでいる複数の企業に資金を提供している。ヘルスプラットフォーム「PUML Better Health」や、ジョブリストプラットフォーム「Moonlighting」、AIサービス「Innoplexus」などがその対象となっている。
ブロックワンのブレンダン・ブルマーCEOは「コロナウィルスによって引きこされる世界的な課題にソリューションを提供するため、ブロックチェーン技術が適用される方法に力を与え、サポートすることが重要だ」と述べている。
さらにブロックワンは5月1日から6月1日までの間、「変化のためのコーディング」と呼ぶバーチャルハッカソンを開催する。これは新型コロナウィルスのパンデミック後に世界における新たな課題に対して、その解決に役立つブロックチェーン基盤のソリューションを探ろうとするものだ。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン