仮想通貨EOSの開発企業であるブロックワン(Block.one)は4月24日、バーチャル・ハッカソン「変化のためのコーディング」を2020年5月1日から6月1日までの間開催すると発表した。具体的な課題内容やルールは5月1日公開予定。また、同社ブレンダン・ブルーマーCEOやダン・ラリマーCTOなどが審査を行うコンペ方式を採用しており、勝者には10万ドル(約1075万円)が贈られる。
主なテーマは、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミック後の世界における新たな課題に対して、解決に役立つブロックチェーン基盤のソリューションを提案することだ。
ブロックワンは、この種の取り組みが、パンデミックの影響を受けたコミュニティへの支援として機能することが目的と主張している。パンデミック後の世界において、ブロックチェーンが重要な役割を果たすと考えているという。
ポスト・パンデミック時代のブロックチェーン
コインテレグラフに対し、同社デベロッパーリレーション部門責任者のセル・メテリン(Serg Metelin)氏は、人類は「前例のない課題」に直面しており、その集合知に訴えたいと説明した。
同氏はまた、パンデミックを生き延びた人々と企業がさらに強くなれるイノベーションを生み出す仕組みとして、ハッカソンも役立つかもしれないと付け加えた。
メテリン氏は、世界中で多くの(リアルの)ハッカソンを主催したこと強調した。一方、今回はオール・デジタルのイベントとなっており、ブロックワンにとっても新たな挑戦だという。
「これは、我々が直面する最後の危機ではない。我々の目標は、今学べることに注力し未来の課題を解決することだ。
参加者希望者は、現在最も差し迫った共通の課題に取り組むという目標のもと、コンペ方式で競争しつつ、なおかつ高度に協力し合うよう求められる。
これまでにも、EOSコミュニティのグローバルなハッカソンを見てきたが、このバーチャル・ハッカソンではさらに期待している」
パンデミックの中で、認知度の向上を目指す
またブロックチェーンの普及において、「変化のためのコーディング」のような取り組みがどの程度貢献できるのか、メテリン氏に尋ねたところ、次のようなコメントがあった。
「ブロックチェーン・コミュニティは、テクノロジーによって、世界がより安全で、生産的かつ楽しい場所になるよう情熱を傾けている。
我々は、パンデミックによる危機で直面している多くの新たな課題を解決する上で、ブロックチェーンが重要なコンポーネントであるという信念を共有している。
EOSのバーチャル・ハッカソンが開発者の創意工夫をうながし、従来のアイディア・面白さにとらわれない、新たなソリューションにつながるよう願っている」
メテリン氏は、ブロックチェーンの可能性について開発者に理解を深めてもらうことが、世界中のさまざまな業界に存在する課題の解決に役立つと考えているという。またこれら問題には、堅牢なデジタル・インフラの提供、データの透明性向上、あらゆるユーザーのアクセシビリティ向上が含まれているとした。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン