現代スポーツでは、スポーツ活動と同じくらい注目が集まるのがその経済的な側面だ。スポンサーシップや広告、複雑な契約は、競技場での活躍と同じくらい重要だ。利害の規模がますます拡大する中、非常に大規模な経済的支援なくしては、若いアスリートたちが飛躍的な躍進を遂げにくい場合がある。ブロックチェーン技術を使ってこの金銭的障壁を取り除くことを目指す新たな革新的企業がスポーティコ(SportyCo)だ。

 スポーティコは今年2月2日、スペインのプロサッカークラブ、RCDエスパニョールとの提携を発表した。RCDエスパニョールはプリメーラ・ディビシオン(スペインのプロサッカーリーグの1部)に所属する。RCDエスパニョールのウェブサイトによると、スポーティコはロナウジーニョを含む複数のトップクラスのプロサッカー選手から支持を取り付けた。

 元はスポーティファイ(SportyFi)という社名だったスポーティコは、「スポーツ界での財政支援と投資のシステムを分散化」すると言明している。一流アスリートを目指す選手の前に立ちはだかる経済的障壁がますます大きくなる中、その経済的障壁を取り除き、将来有望なプロスポーツ選手が試合を進めていけるようにすることが同社の基本的な目標だ。この目標をブロックチェーンシステムを利用して達成する。ブロックチェーンは余分な費用やデジタル広告詐欺を回避するのに役立つが、これでまたブロックチェーンの多用途性が示される。

 スポーティコモデルは、ブロックチェーンを利用したクラウドファンディングモデルを介して機能する。スポーティコのホワイトペーパーは若いテニス選手を例に取り上げて詳しく説明している。キャリア向上に重要な役割を果たす外国開催の大きなトーナメントに参加する余裕がないテニス選手がいるとする。このテニス選手はスポーティコスタッフの助けを借りてオンラインキャンペーンを行い、クラウドファンドでスポーティコトークン(SPF)を調達してドルに変換する。その資金を使ってトーナメントに参加し、「成長株」と称される地位を獲得する。スポーティコは調達資金から管理料金を差し引く。

 SPFトークンはイーサリアム・スマートコントラクト(ERC20)対応で、OkexやHitBTC、LiveCoinなどの取引所で購入可能だ。17年12月のICOでは調達資金が500万ドルを超え、複数のプロのスポーツ選手からの支援も得た(ロベルト・カルロスを提携マネージャーに迎えた)。さらに、ビットコインの支持者であり草分的存在のチャーリー・シュレム氏と、ブロックチェーンのエヴァンジェリストであり講演者でもあるブロックチェーングループのフィリップ・ナンCEOが積極的に支持を表明している。

 スポーティコは、3月31日にプラットフォームを公式に提供開始すると発表した。経済的な障害のために最大限の可能性を達成できないでいる多くの意欲的な一流アスリートにとって、画期的なサービスであることを証明できれば、プロジェクトは成功するはずだ。

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