米証券取引委員会(SEC)に提出された書類によると、世界最大の資産運用会社である米ブラックロックがビットコイン先物市場に参入したことが分かった。

SECが3月31日に発表したブラックロックの月次ポートフォリオ報告書によると、シカゴ・マーカンタイル取引所を通じて発行された37のビットコイン先物契約を保有し、3月26日に満期を迎えた。この契約は36万457ドルの増加となった。ビットコインでは6.12BTCに相当する。

ビットコイン先物での利益は、ブラックロックが運用する「ブラックロック・グローバル・アロケーション・ファンド」の約0.00142%。同社は8.6兆ドル以上の運用資産を保有していることを考慮するとごくわずかだ。

2月、同社の最高投資責任者であるリック・リーダー氏は、ブラックロックが仮想通貨に「手を出し始めている」と述べていた。米におけるインフレ懸念が高まる中、投資家がインフラに耐性のある資産クラスを求めていることが背景にあるという。

リーダー氏は当時、「現金の一部を仮想通貨のようなもので保有することは私にはある程度意義があることのように思える。<中略>技術・規制が進化し、多くの人が仮想通貨をポートフォリオの一部に組み入れるべきだと考えるポイントにきたのではと感じる」などとコメントした。

同社は今年1月、SECにグローバル・アロケーション・ファンドと「ブラックロック・ファンドV」の2つのファンドを通じて、ビットコイン先物へ投資する目論見書を提出していた。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン