米政府が仮想通貨(暗号資産)デリバティブ取引所ビットメックスを刑事告発して以来、ビットコインで4万5000BTC以上がビットメックスから引き出されている。
10月1日はビットメックスに2つの壊滅的な打撃をもたらすことになった。まず米商品先物取引委員会(CFTC)と司法省がビットメックスを訴追したことだ。そして、もう1つはアーサー・ヘイズCEOを含む共同創業者らも米政府によって起訴されたことだ。市場はすぐにこのニュースに反応し、多くの仮想通貨が急落に直面することになった

ビットメックスが下落に関係したのはこの数か月では初めてのことではない。ビットメックスは、3月の相場暴落の際に、ユーザーが資産を取引することを妨げこともあり、ユーザーの信頼を失い始めていた。3月から直近までの6ヶ月間、ユーザーは10万BTC以上をビットメックスから引き出しているが、過去2日間の流出は前例のない規模であるようにみえる。

クリスタル・ブロックチェーンのデータによると、48時間以内に、ビットメックスから流出したビットコインは4万5000BTCを超えた。一方で、ジェミナイとバイナンス、OKEX、フォビは、これらの流出の最大の受益者であるようだ。2万BTC以上がビットメックスからこれら4つの取引所に転送された。
ビットメックスが、これまで歴史の中で消えていったようなほかの取引所と同じ運営をたどるのか、もしくはこの危機を乗り越えて生き残ることができるか、どちらになるかはまだわからない。ブロックチェーン・インテリジェンス・グループのCEOであり、国土安全保障省の元特別捜査官であるランス・モーギン氏は、最も高い可能性は金銭的な罰則と、ビットメックスの幹部が将来にわたって違法な活動に従事しないことを誓約することであると、コインテレグラフに語っている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン