世界最大級のマイニング装置製造業者であるビットメインの企業価値が、最近の資金調達の結果、120億ドル(約1兆3200億円)になったことが明らかになった。中国のニュースメディアであるカイシンが6日に報じた。ライバルのカナンクリエイティブと共にIPO(新規株式公開)が近々行われる見通しの中、世界最大級のマイニング業者に対する投資家の期待が高まっている。

 カイシンによると、北京に拠点を置くビットメインは、セコイアキャピタルの子会社であるセコイアチャイナ、シンガポールの政府系投資ファンドEDBIと米国のヘッジファンドのコーチューから3億から4億ドルの資金調達に成功。去年9月にはセコイアキャピタルとIDGキャピタルから5000万ドルを調達していた。

 今後注目されるIPO(新規株式公開)に関しては先月、ビットメインのジハン・ウーCEOが香港でのIPOに対して「オープンだ」と発言。ウーCEOは、香港でのIPOは初期投資家を取り囲む上では適した方法になると話した。

 一方ビットメインのライバルである中国のカナンクリエイティブは、香港証券取引所で7月にIPOをすることをすでに発表している。4月のロイター通信とのインタビューの中では、カナンクリエイティブの共同代表であるジャンピン・コン氏は「我々はグルーバルに展開しているので中国以外での上場を望んでいる」と発言していた。

 ビットメインは2013年に設立して以来、ビットコインのマイニングハードウェアとASICチップの開発をしてきた。2018年の2月時点ではマイニングハードウェア市場の7から8割を占めていると報じられている。またビットメインは、世界最大級のマイニングプールであるアントプールを運営。年初には、ビットメインは米国におけるマイニング施設建設に関わっていると報じられた