仮想通貨取引所ビットフィネックスの証券部門であるビットフィネックス・セキュリティーズは1月31日、エルサルバドルでトークン化証券取引プラットフォームを開始すると発表した。同社は2023年4月、エルサルバドルのデジタル資産発行法に基づくデジタル資産サービスプロバイダーのライセンスを取得している。
エルサルバドル政府が昨年、デジタル資産に関する規制とインフラを制定したことを受けた動きだ。
ビットフィネックス・セキュリティーズは、米国で初のビットコイン(BTC)現物上場投資信託(ETF)が取引開始したことを受けて、規制されたデジタル投資サービスに対する需要が大幅に増加すると予想しており、今回の取引開始のタイミングを強調した。
ビットフィネックス・セキュリティーズの運営責任者であるジェシー・ナットソン氏はコインテレグラフに対し、「米国の現物ETFのローンチに続いて、ビットコインやビットコインベースの証券に対する機関投資家の関心が高まっていると感じている」と述べた。同氏はまた、トークン化証券や現実資産(RWA)への関心も高まると予想している。
今回の新規ローンチにより、ビットフィネックス・セキュリティーズは今後数か月以内に発表予定の株式や債券のような発行を含めて、さまざまな製品を導入する計画だ。
ビットフィネックス・セキュリティーズのエルサルバドルでのローンチは、同取引所が中南米でのプレゼンスを拡大するのにも役立つとナットソン氏は強調。同氏はまた、制裁対象の管轄区域を除き、世界中の機関投資家や個人投資家にプラットフォームが利用可能であると付け加えた。
ナットソン氏によると、エルサルバドルは2021年9月にビットコインを法定通貨として採用して以来、大幅な進歩を遂げているという。
「エルサルバドルの財務パフォーマンスは、2021年第4四半期以降、周辺諸国や期待を上回っており、その一部は、ビットコイン主導の投資やエルサルバドルへの観光によって支えられていると同氏は述べ、さらに次のように付け加えた。
「ライトニングネットワークの容量は、過去2年間のビットコイン価格のボラティリティにもかかわらず、継続的な回復力を示しており、史上最高値付近で変動し続けている。私たちは、これがエルサルバドルでの採用拡大の一因であると考えている。」
報道によると、ビットフィネックス・セキュリティーズは、カザフスタンのアスタナ・インターナショナル・フィナンシャル・センター(AIFC)の監督下で、2022年3月にカザフスタンで取引を開始した。取引銘柄には、ブロックストリームマイニングノート(BMN)がある。BMNは、米国以外の資格のある投資家に、ビットコインをマイニングするか、BTCマイニング株に投資するオプションを提供するセキュリティトークンだ。
しかし、過去数か月で動きがなく、2か月間取引が1件も行われていないと報告されている。