ビットコイン(BTC)は5月10日以降、10万5000ドルの水準を超えることができず、強気の勢いが鈍化したのではないかとの見方が広がっている。BTCは一時10万4000ドルを回復したものの、レバレッジをかけたロングポジションへの需要は大きく後退しており、その兆候は先物プレミアムの低下に表れている。
5月14日には年率換算のビットコイン先物プレミアムが7%まで上昇したが、すぐに5%へと下落。これは中立〜弱気とされる水準であり、BTCが8万4500ドル付近で推移していた4週間前の水準と一致する。
このような強気ポジションに対する需要の減退は、より広範なマクロ経済的な不安と関連しているとみられ、ビットコイン価格は株式市場の動きと密接に連動している。
たとえば、5月15日にはS&P500先物が序盤の弱さから反転し、それに連動する形でBTCも10万1800ドルから10万4000ドルまで反発した。市場参加者は、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が「供給ショック」により利下げが想定より遅れる可能性に言及したことで、米財務省が流動性供給を迫られるとの期待を高めている。
米労働省統計局によると、4月の生産者物価指数(PPI)は前月比で0.5%下落し、FactSetの予想(0.2%上昇)に反して下振れた。
ただ、ロイターによると、米中間の関税合意が一時的な解決にとどまっていることもあり、投資家のリスク選好は依然として抑制されている。
債券市場では、10年物米国債の利回りが5月14日の4.55%から4.45%へと低下し、前週の上昇トレンドが反転。ビットコインは伝統的に、米国債利回りが上昇している局面でパフォーマンスが良好となる傾向がある。利回り上昇は国債に対する信認が低下していることを示すシグナルとされている。
10万5000ドル突破の鍵はマクロ経済の行方
トレーダーが単にレバレッジを避けているのか、あるいは本格的に下落に賭けているのかを見極めるには、ビットコインオプション市場の需要を分析するのが有効だ。通常、弱気センチメントが強まる局面では、デルタスキュー指標が6%を超える。
しかし現在、BTCのプット(売り)オプションはコール(買い)オプションに対してディスカウントで取引されており、10万ドルのサポートに対する市場の信頼がうかがえる。ただし、5月14日時点での楽観ムードは後退しており、スキューは現在-4%と中立的な水準にある。
BTC価格が米株式市場と高い相関を持っている状況では、10万5000ドルのブレイクには、FRBのバランスシート動向や景気後退リスクといったマクロ経済要因の支えが不可欠だ。なお、ビットコインとS&P500の高相関が2カ月以上続くことはまれだ。
一方で、5月14日に米国のビットコインETFに流入した資金は3億2000万ドルに達し、機関投資家の需要が継続していることを示している。これにより、ビットコインが「リスクオン資産」から「非相関資産」としての評価へ移行しつつある兆候が見られ、強いレバレッジ需要がなくとも急激な価格調整の可能性が低下するとの見方が広がっている。
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