仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)は投資家が法定通貨のリスクや過酷な経済政策から逃れるために好んで利用されるようになっているようだ。
8月11日に著名コメンテーターのホルガー・ズシャエピッツ氏は、マイナス金利から逃れようとする投資家にとって、ビットコインは「新たな寵児」になるとツイートした。
ビットコインは「最速の馬」になる
ここ数ヶ月の間、特に米国連邦準備制度理事会(FRB)は伝統市場に介入し、バランスシートに何兆ドルものお金を市場にばらまいている。
このマネープリントが拡大するにつれて、ビットコイン価格も上昇したとズシャエピッツ氏は指摘する。
「ビットコインは、実質金利がマイナスの時代に投資家の間で新たな寵児となり、仮想通貨価格が中央銀行のバランスシートに追随するようになった」
ズシャエピッツ氏はドイツのマスメディア「Die Welt」にも寄稿し、「金持ち父さん貧乏父さん」の著作で有名なロバート・キヨサキ氏が、ビットコインを金や銀よりも優れているとの主張を紹介した。
キヨサキ氏はビットコイン支持者として有名だ。ビットコインが12000ドルを突破した際にも以下のようにツイートした。
「ゴールドは2020年に35%上昇。S&Pはわずか3%だ。銀は最高値に近づいているが、過去最高値を30%下回っている。数量が限られており、産業界で使用されており、予算が厳しい人にも手頃な価格ということがベストだ。」と話し、以下のように続けた。
「ビットコインは眠っている。私はビットコインがまもなく最速の馬になると予想する」
(出典:ズシャエビッツ「中央銀行のバランスシートvsBTC/USD」)
リアルビジョンのCEO兼創業者のラウル・パル氏も、中央銀行のバランスシート上昇を超える唯一の資産がビットコインであることを強調している。
FRBは3%のジャンク債を維持
膨らみ続ける中央銀行の債務との関係は、ビットコインが本来の役割を実現していることを示している。それは中央集権的な通貨コントロールから起きるリスクから、ユーザーを保護するという役割だ。
これまで報じられているように、2009年にビットコインのホワイトペーパーが発表され、ブロックが実行されたとき、サトシ・ナカモトはイギリスの新聞タイムズの見出し「首相は銀行救済の2度目の措置の瀬戸際」という文章を追加した。
この文章はコミュニティがビットコインによって、現在の金融システムの問題を修復するという目標になった。
一方でFRBのデータは今年、介入の度合いを強めていることを示している。現在保有する社債の3%が「BB(通称ジャンク債)」に格付けされているという驚異的な数字となっている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン