ビットコインの価格調整が継続中だ。今回の下落は今年2月にビットコインが初めて58000ドルをつけて反落した時に匹敵するペースだ。
これにともない過去24時間で約1兆円の買いポジション清算があったようだ。

今回ビットコインの値動きと連動していると見られるのが、ビットコインのハッシュレートだ。
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ハッシュレートはビットコインの採掘に充てられる世界中の演算能力の総計だが、2日前に中国の新疆ウイグル自治区で起きた停電をきっかけに急落していた。
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仮想通貨の世界では「ビットコイン価格はハッシュレートに連れる」というが、今回それが現実となったかたちだ。
ツイッターで40万人のフォロワーを有するビットコインのアナリスト・ウィリー・ウー氏によると2017年11月にもハッシュレートが大幅下落した際にビットコインも急落。だがその後ハッシュレートはすぐに回復し、BTC価格も間もなく元通りになったという。

また今回のビットコイン急落の背景にあるのが、「米当局が複数の金融機関を仮想通貨を使ったマネロン関連容疑で提訴する動き」とするツイッターにおける噂だ。 根拠が示されていないため信ぴょう性は不明だがツイッターでは広く拡散した。
一方でビットコイン愛好家たちは冷静だ。海外インフルエンサーであるスティーブン・リベラ氏は「ビットコインの世界に長くいる人にとっては急落は当たり前のこと。ビットコインが10億円に向かうまでの普通の動きにすぎない」とあくまでも楽観視している。
またブロックチェーン分析で有名なグラスノードのラファエル・シュルツクラフト共同創業者兼CTOは、SOPR指標(相場全体におけるビットコイン購入価格と売却価格の比率)が今年3月以来の反発ポイントに入ったと指摘。今が「買いを入れるべきタイミング」かもしれないとコメントしている。
