分析プラットフォームのクリプトクオントによると、ビットコインは機関需要が枯渇しつつあり、主要な市場指標が下方局面を示す中で、弱気圏に入っている。
クリプトクオントがコインテレグラフに共有した最新の週間レポートによると、2023年1月に始まった現在の強気サイクルの中で、ビットコイン(BTC)の市場環境は「最も弱気」な状態になっている。
クリプトクオントのブルスコア指数は20/100という極端な弱気水準に低下し、BTC価格は365日移動平均線(10万2,000ドル)を大きく下回っている。この水準は2022年の弱気相場入りを示した最終的な弱気シグナルとされる重要なテクニカル指標だ。
今回の下落は、マイケル・セイラー氏のストラテジーなどのビットコイン財務企業による購入減少や、ETFへの流入が限定的であることなど、機関需要の弱体化と重なる。
企業によるビットコイン需要の減退
ストラテジーは最近8,178BTC(8億3,500万ドル)を購入し、2025年7月以来最大の取得となった。しかしクリプトクオントのリサーチ責任者フリオ・モレノ氏は、水曜日のX投稿で、今回の買いは過去の主要な購入に比べれば明らかに小さいと指摘した。
「財務企業は基本的に購入を停止し、一部は保有分を売却している企業もある」とモレノ氏は述べ、直近の購入が9月だったメタプラネットのような企業を例に挙げた。
企業による買いが弱まる中、ビットコインETFも圧力に直面し、年初からの累計流入額は274億ドルとなり、コインシェアーズのデータによれば前年の417億ドルを約30%下回っている。
主要な市場ドライバーが「当面期待できない」
クリプトクオントは過去の主要材料に触れ、2024年のドナルド・トランプ氏の大統領選勝利がビットコインを12月初旬に初めて10万ドル超へ押し上げたと指摘した。
2025年には複数のビットコイン財務企業の立ち上げが追い風となり、8月に12万ドル超へ上昇した。しかしレポートは「これらの材料はすでに消えた」と述べ、次のように続けた。
「2026年にビットコイン需要を再加速させるほど強力な材料とは何か。米政府による戦略的ビットコイン準備金のような大きな展開は実現可能性が低く、市場は利下げ継続のような材料もすでに織り込んでいる状況だ」
今回の下落トレンドは、2014〜2017年、2018〜2021年のサイクルにも見られた四年周期と整合する可能性があるとクリプトクオントは述べ、2022〜2025年の現在のサイクルもこの基準で終盤に近づいているとした。
「これはビットコイン価格の急落を意味するのか。そうではない。現時点でビットコインは28%のドローダウンとなり、9万〜9万2,000ドルの主要サポート水準に達している」とレポートは述べ、次のように続けた。
「弱気相場でも、数カ月の間に40〜50%反発する局面はある。しかし価格が365日移動平均線を下回った現在、この水準(10万2,600ドル)は強いレジスタンスとなる」
クリプトクオントのレポート公開数時間前、ビットコインは水曜日に一時9万ドルを割り込み、コインベースによれば2025年4月以来の安値となる8万8,400ドルまで下落した。その後はわずかに持ち直し、記事公開時点で約9万1,650ドル付近で取引されている。
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