2025年第1四半期、上場している主要なビットコインマイニング企業は、合計で約8億ドル相当のビットコインを採掘した。ビットコイン価格が過去最高水準付近で推移するなか、業界全体の成長が続いていることがうかがえる。

コインテレグラフが公開情報をもとに集計したデータによると、上位のビットコインマイナーは第1四半期に合計9,700BTC超を採掘。記事執筆時点のビットコイン価格(約81,600ドル)を基に換算すると、総額はおよそ8億ドルに達する。

時価総額で最大のビットコインマイニング企業であるマラソン・デジタル(Marathon Digital)は、Q1中に2,285BTC(約1億8,600万ドル相当)を採掘し、首位となった。

マラソンは4月3日、3月の採掘量が829BTCだったと発表。これは2月比で17.4%、1月比で10.5%の増加となっている。

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2025年第1四半期、マイナーは合計9,746BTCを採掘

続いてクリーンスパーク(CleanSpark)が1,950BTC(約1億6,000万ドル相当)を採掘。3月の採掘量は前月比で13.4%増加した。

アイレン(Iren、旧アイリス・エナジー)は四半期で1,513BTC(約1億2,400万ドル相当)を採掘し、3位となった。同社は3月に533BTCを採掘しており、これは2月から16.1%の増加となる。企業時価総額ランキングのCompaniesMarketCapによれば、アイレンは現在6番目に大きなマイナーである。

ライオット・ブロックチェーン(Riot Blockchain)は時価総額でマラソン・デジタルに次ぐ2位の企業だが、採掘量では第1四半期に1,428BTC(約1億1,700万ドル相当)と、4位だった。3月の採掘量は533BTCで、2月比13.4%増となった。

Top Bitcoin miners by market cap. Source: CompaniesMarketCap

Hut8、ビットコイン採掘量が91%増加

今回紹介された企業のなかで、採掘量は最も少なかったものの、成長率で最も高かったのがハット8マイニング(Hut 8 Mining)である。同社はQ1に199BTC(約1,600万ドル相当)を採掘。3月の採掘量は88BTCで、2月の46BTCから91%の増加となった。

3月31日、ハット8はドナルド・トランプ米大統領の息子たちであるドナルド・トランプ・ジュニア氏およびエリック・トランプ氏と提携し、「アメリカン・ビットコイン(American Bitcoin)」という新たなマイニング事業を立ち上げた。このプロジェクトは、「世界最大かつ最も効率的な純粋なビットコインマイナー」を目指すという。

過去のコインテレグラフのインタビューで、ハット8のCEOアッシャー・ジェヌート氏は、米国のビットコインマイニング分野で覇権を握ることを目指していると語っていた。同氏は、米国を拠点とする「最大級かつ最も効率的な」マイニングプラットフォームを構築する計画を示している。