ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。市場データは、HitBTCから提供されています。

過去2、3週間、仮想通貨相場は小さなレンジ相場が続いている。静観している投資家が多く、取引高が伸びない印象だ。

次に相場を動かす材料は、米国証券取引委員会(SEC)によるビットコインETF(上場投資信託)の可否判断だろう。どんな結果であると、相場は大きく動くことになる。

一方、ニューヨーク証券取引所の親会社インターコンチネンタル取引所(ICE)が立ち上げた仮想通貨プラットフォーム、バックトはどうだろうか。去年12月にビットコイン先物取引を始めたCBOEやCMEの時のような興奮はないかもしれないが、新たに機関投資家を呼び込む上で歓迎すべき一歩だ。

バックトの最初の商品は、現物受け渡しのビットコイン(BTC)先物だ。文字通り、ビットコインを現物で受け渡す必要があるため、バックトは大量のビットコインを保有しなければならず、そのためにビットコインを大量に買う必要が出てくるのではないかという観測もある。バックトのビットコイン先物取引の開始日は、12月12日だ。

相場が動かない中で着々と整備が進む業界のインフラ。

先日には、シンガポール国有企業傘下のヴァーテックス・ベンチャーズ(Vertex Ventures)が、仮想通貨取引所バイナンスに投資した。また、ATM企業のリバティーXとジェンマが米国にあるATM10万台にビットコインATMの機能を加える計画であることが明らかになった

仮想通貨相場は、インフラ市場の盛り上がりにいつ追いつくのだろうか?見てみよう。

BTC/USD

過去3日間、ビットコインの取引レンジは縮小した。もし上抜ければ、6831.99ドルまでの上昇が可能だ。もし直近のレジスタンスを上回る水準で維持できれば、下降型のトライアングルは無効になる。そうなれば6831.99ドルと、その上は7400ドルの上昇まで可能だ。

ビットコイン・アメリカドル(BTC/USD)デイリーチャート

もし6500ドルを下回ることがあれば、短期における我々の強気な見方は無効になるだろう。ビットコイン/米ドル(BTC/USD)は5900ドル〜6075.04ドルの重要なサポートゾーンを下回れば、ネガティブになるだろう。それゆえ、トレーダーは5900ドルにストップロスを置くべきだ。

今後2、3日でボラティリティ(変動幅)が戻ってくると考える。もし上昇したら、ストップロスを高めに設定し直そう。

ETH/USD

イーサリアムは、過去2、3日間、20日間EMA(青色)と188.35ドルの間で推移してきた。直近のサポートを下回れば、9月12日の安値である167.32ドルまで下がるかもしれない。

イーサリアム・アメリカドル(ETH/USD)デイリーチャート

もし二つの平均線を突破したら、レンジのトップまで上昇する可能性がある。 イーサリアム/米ドル(ETH/USD)は250ドルを上回った水準で推移できれば、ポジティブ相場への転換と考えて良いだろう。その際は、322ドルまで上昇し、ここが手強いレジスタンスとして機能することになるだろう。トレーダーは、250ドル突破が確認できるまでロングポジションを控えるべき。

XRP/USD

リップルのボラティリティは枯れてしまったようだ。二つの移動平均線とRSI(相対力指数)が横ばいで進んでいて、買い手と売り手の均衡状態が続いていることを示している。

リップル・アメリカドル(XRP/USD)デイリーチャート

上昇局面において0.5ドル、0.55ドル、0.625ドルがレジスタンスになるだろう。0.388ドルと0.37ドルが二つのサポート水準となる。

リップル/米ドル(XRP/USD)に買い手が戻ってくるまでトレーダーは静観するべきだ。0.5ドルを超えた時点で絶好な買い場があればロングポジションを提案するかもしれない。

BCH/USD

ビットコインキャッシュはシメトリカル・トライアングル内での取引が続いており、過去2、3日間サポートライン付近で推移している。ネガティブなサインだ。

ビットコインキャッシュ・アメリカドル(BCH/USD)デイリーチャート

二つの移動平均線は、段階的に下落していて、RSIはネガティブな領域にある。弱気派の勢力が強いようだ。

トライアングルを下振れれば、下落傾向は続きビットコインキャッシュ/米ドル(BCH/USD)は300ドルで次のサポートを見つけることになるかもしれない。それゆえ、トレーダーは、9月11日につけた安値のちょうど下である400ドルでストップロスを維持するべきだ。もしトライアングルを上に突破してその水準を維持できれば、強気トレンドに転換するだろう。

EOS/USD

EOSの1日の価格レンジは過去2、3日間で縮小してきた。二つの移動平均線と価格が全て隣り合う状態で、RSI(相対力指数)はニュートラルな領域に近い。買い圧力も売り圧力も少ないことを示している。

イオス・アメリカドル(EOS/USD)デイリーチャート

極端に少ない取引高は長続きしないだろう。すぐに価格は急騰するか、急落するだろう。

もし上昇した場合、6.8299ドルを上回った水準で取引が終了したら(UTC時間)、買いだろう。しかしもしイオス/米ドル(EOS/USD)が下落し始めた場合、4.493ドルと3.8723ドルまでの下落可能性が出てくる。

トレーダーは現在のロングポジションを4.9ドルのストップロスで維持してた方が良い。