ここに示した見方や意見は著者単独のものであり、コインテレグラフの考えを必ずしも反映するものではありません。リスクを含むトレードや投資の際には、自身で調査を行ったうえで判断するようお願いします。市場データはHitBTCから提供されています。

 記事の掲載時点で上位9つの仮想通貨は値下がりしており、時価総額は3300億ドル未満にまで下がっている。ほんの数日前まで、時価総額は3900億ドルだった。

Market Cup

Source image: Coinmarketcap

 保ち合いとは大抵の場合不安定な状態であり、説明のつかない反発や値下がりにつながる場合がある。今回の値下がりには明確な原因があるようには思われない。全体的に見ると、ファンダメンタル情報はポジティブで明るい物となっている。

 アルゼンチンのバンコ・マスベンタス(BMV)はビテックスと提携してビットコインによる国際決済を促進しようとしている。これにより、送金時間を1日短縮される見込みである。同様のパイロットプロジェクトがリップルによりxRapidプラットフォームを使用して行われており、彼らの発表によれば支払いに必要な時間はわずか2分となり、トランザクションのコストを40%から70%削減できるとのことである。

 様々な部門でブロックチェーン技術使用し、生産性とアカウンタビリティを向上させる方法が模索されている。同様に、各国政府もまたブロックチェーンを活用する方法に注目しており、多くの中央銀行が自ら仮想通貨を発行することについて考えを巡らせている。

 多くの出来事が起こる中、今回の落ち込みは買いの好機として捉えられるべきだろう。しかしトレーダーはロングポジションを取る前に、値下がりが終わるのを待つべきだろう。

BTC/USD

 以前の記事でビットコインが7941.68ドルのサポートを維持できた場合、サポート付近でビットコインを購入することを推奨したが、今日ビットコインは7700ドル未満まで下落し、強い売り圧力が示されている。このレベルでは2つの可能性が考えられる。

 第1に、小休止の後に強気筋が弱気筋の不意をついて7900ドル超えのレベルにまで引き戻す可能性がある。別の可能性としては7900ドルを下抜けし7000ドルまでスライドすることが考えられる。2つのシナリオのうちどちらが展開されるかを予想するのは難しい。

 では、どのようにトレードしたらよいのか。

BTC/USD

 最善のアプローチは数日間成り行きを見守ることだ。もしBTC/USDのペアがサポートを下抜けし7900ドル未満を維持するのであれば、購入するべきではないだろう。

 もし価格が7900ドル未満に一時的にスライドするも、8000ドルのレベルまで回復しそれを維持するのであれば、トレーダーは通常のポジションサイズのおよそ50%を購入し、幅の狭いストップロスを、なるべくなら最近の最安値未満で維持しても良い。ポジションの残り50%はこのデジタル通貨が両方の移動平均より上までスケールした際に追加しても良い。

 ターゲット目標は1万ドルのレベルに戻ることである。これはリスクの高いトレードだが、リスクと利益の比率が魅力的なため実行しても良いだろう。

ETH/USD

 イーサリアムは22日、ヘッド&ショルダー・パターンのネックラインを下抜けした。今日は更に値下がりし、50日SMAおよび最新のラリーの50%フィボナッチ・リトレースメントを下抜けしている。544.45ドルがマイナーサポートとなっており、これは61.8%フィボナッチ・リトレースメント・レベルに位置する。これを下回る場合418ドルまで落ち込む可能性が高い。

ETH/USD

 ETH/USDのペアは745ドルのレベル以上でのみポジティブとなる。購入を試みる前に値下がりが終わるまで待つことをお勧めする。

 落下するナイフをキャッチすることはお勧めできないからだ。

XRP/USD

 リップルは大きいレンジのボトムに急速に近づいている。この0.56270ドルのサポートは今年3月末に下抜けされたにも関わらず、より低いレベルでは売り手がおらず、価格は4月12日にこのレンジまで再度上昇してきた。

XRP/USD

 私達は強気筋が再度0.56ドルのレベルを守ろうとするだろうと考えている。この最安値が維持されるなら、トレーダーは XRP/USDペアが0.93ドルまで上昇し、その後中期的には1.22ドルのレベルまで上昇すると予想できる。

 購入の前に、値下がりが終わったことを確認するために数日待つことをお勧めする。なぜなら0.56ドル未満で値下がりが起これば0.45ドルに達する可能性があり、その更に下ではリップルが0.24ドルまで落ち込む可能性があるからである。

BCH/USD

 ビットコインキャッシュは16日にヘッド&ショルダー・パターンのネックラインを下抜けし、20日及び21日には下抜けレベルを再度試すことになった。

BCH/USD

 BCH/USDペアは続いて50日SMAを22日に下抜けした。現在は750ドルをマイナーサポートとし、650ドルのレベルにまで大幅に値下がりすることになるだろう。

 558.3870ドルのレベルは昨年11月以来下抜けされていない。このため、トレーダーはビットコインキャッシュが主要なサポートレベル付近で安定した後は購入しても良いだろう。

EOS/USD

 EOSは21日に下降チャネルのブレイクアウトに失敗し、そこから値下がりした。22日には50日SMAを下抜けし、続いて16日の最安値である11.8210ドルを下抜けした。マイナーサポートは10ドルであり、それ以下では9.6136ドルが78.6%リトレースメント・レベルとなっている。

EOS/USD

 これらのレベル両方を下抜けした場合、EOS/USDペアはチャネルのボトムトレンドラインである8ドルまで値下がりする可能性がある。

 価格が移動平均及び最新のラリーの61.8%フィボナッチ・リトレースメント・レベルの両方を下抜けしていることから、EOSはネガティブになっている。

 下降チャネルをブレイクアウトし、それより上で維持するようになった際は見解を変更する予定である。

LTC/USD

 ライトコインは直近のサポートである127.108ドルを下抜けした。次の下側のサポートは115ドルである。それより下は107.102ドルであり、これは今年2月2日の日中最安値である。

LTC/USD

 私達は107ドルから115ドルのゾーンで強いサポートがあると予想している。なぜならもし107ドルという最安値を下抜けする場合、LTC/USDペアにとって非常にネガティブとなる、弱気な下降トライアングルのパターンが完成してしまうからである。

 もしこのサポートゾーンが維持できれば、トライアングルの下降ラインをブレイクアウトするための試みが再び確認できるはずである。このデジタル通貨が上述のレベルでサポートを受けるまで、ロングポジションは開始しないことをお勧めする。

ADA/USD

 カルダノは過去数日間強いサポートとして働いていた0.23ドルレベルを下抜けした。現在は最安値が0.13ドルとなるまで下降しており、マイナーサポートは0.19ドルである。

ADA/USD

 今年3月及び4月に繰り返された、0.13ドルのレベルを下抜けする試みは失敗した。このため、今回もこのレベルが強いサポートして働くのではないかと私達は考えている。

 しかし、ロングポジションを構築するには数日間待つことをお勧めする。なぜならもしADA/USDペアが0.13ドルを下抜けした場合、17年12月以来初となる0.08ドルのレベルにまで値下がりする可能性があるからである。

XLM/USD

 ステラはヘッド&ショルダー・パターンのネックラインを下抜けしており、これは弱気な兆候であると言える。パターンのターゲットはより低いとはいえ、現在は強いサポートレベルである0.184ドルまで下落しようとしている。このレベルは今年3月中旬から4月中旬まで約1ヶ月維持されていたため、0.184ドルの時点で幾らか買いが発生すると予測できるだろう。

XLM/USD

 もし強気筋がサポートを守ることに成功した場合、XLM/USDのペアではレンジの形成も確認することができ、これは最安値からの反発の際の買いや、レンジのオーバーヘッドレジスタンス付近での売りによりトレードすることができる。

 トレーダーは価格が安定し上昇するまで購入を待っても良いだろう。

TRX/USD

 トロンは過去2日間下落し続けており、20日EMAを下抜けした。現在はトレンドラインでサポートを受けようとしている。もしこれを下抜けした場合、50日SMAまで値下がりする可能性がある。

TRX/USD

 TRX/USDペアは4月25日以来0.059ドルのレベルを下抜けしたことはない。このため、0.06ドルのレベルへの下落は買いを誘発することになるだろう。

 トレーダーはレベルが維持されているかどうか確認するために1日か2日待ち、その後に0.059ドルからの反発の際に購入するべきだろう。トロンが0.056ドル未満まで値下がりした場合、0.04ドルのレベルまで更に下落する可能性が出てくるため、ロングポジションは避けるべきだろう。

 トロンは私達がカバーしている上位の通貨の中でも最も強い通貨である。なぜなら未だに20日EMA付近、および50日SMAを優に上回って取引されている通貨はこれだけだからである。そのため、強気なパターンが見つかり次第購入を検討するべきだろう。