リップル(XRP)がこのほど実施したxRapidプラットフォームのパイロット事業に参加した金融機関は、トランザクションのコストが40〜70%削減できたと報告した。ビジネスワイヤが10日に報じた。コスト削減に加え、トランザクションのスピードも向上し、従来の約2〜3日から「わずか2分あまり」に短縮できたとしている。
xRapidは、リップルのブロックチェーンによる即時グロス決済システムにおいて流動性を高めるためのソリューションで、金融機関どうしの法定通貨の国際送金を円滑にするために開発された。
パイロット事業の結果、事業に参加した金融機関は、外国為替プロバイダーを利用する必要がなくなったことや、決済スピードが向上したことにより、40〜70%のコスト削減に成功した
この事業では、米国とメキシコ間の決済試験を実施した。ビジネスワイヤによると、現在のシステムでは、銀行は事前に入金したメキシコの銀行口座に資金を預けるか、高コストの銀行取引ネットワークを経由する必要がある。
ファイナンス・マグネイトによると、リップルを使った決済時間は約2分だったのに対し、従来の国際決済方法では平均で2〜3日はかかるという。
送金事業を行うヴィアメリカス社のポール・ドワイヤーCEOは、銀行が、従来の効率の悪い決済インフラにおける構造上の問題に安全に対処する上で、デジタル資産が今後重要な役割を果たすことが、今回のパイロット事業で示されたと述べ、このシステムにより「厳格なコンプライアンス管理」が容易になると強調した。
サンタンデール銀行は4月、リップルの決済インフラ技術を活用したブロックチェーンによる利用者向けの国際決済ネットワークを世界で初めて導入した。またJPモルガンは今週、銀行内および銀行間での決済にブロックチェーン技術を用いたP2Pの送金ネットワークに関する特許を申請している。