ここに示した見方や意見は著者単独のものであり、コインテレグラフの考えを必ずしも反映するものではありません。リスクを含むトレードや投資の際には、自身で調査を行ったうえで判断するようお願いします。市場データはHitBTCから提供されています。

 主要なメディアによれば、韓国の取引所コインレールがハッキングを受けたというニュースを受け、仮想通貨市場が下落に転じたという。だがコインレールの24時間の取引高はわずか265万ドルに過ぎず、このニュースに対する反応はやや誇張されているようにみえる。

 ハッカーは約4000万ドル分のトークンを盗んだとされるが、週末でのパニックによる売りによって、時価総額の420億ドルが失われた。弱気市場においては、1つのネガティブなニュースがトレーダーの間にパニックを引き起こす。これが日曜に起こったことだ・

 猛烈な売りの中で底値が形成された。弱気のトレーダーはポジションをクローズする一方で、強気のトレーダーは安値を買いの機会とみるだろう。

 長期的な投資家は、こうした急激な落ち込みを利用してポジションを築くことができる。しかし、市長が堅調に推移している場合、トレーダーは急いで新しいポジションを立てるべきではない。

 それでは、いつ買いを入れるべきだろうか?チャートから探してみよう。

BTC/USD

5月29日に始まったビットコイン(BTC)の反発は、20日EMAからブレイクアウトすることができなかった。これは弱気筋の売りにつながったようだ。価格がサポートレベルを下回ると、強気筋はロングポジションを清算せざる得なくなった。ビットコインが7100ドルの重要なサポートレベルを下回った時に、売りが増加している。

BTC/USD

 6700ドル~6900ドルの間のサポートゾーンでも買い手を見つけることができないため、次のサポートレベルである6075.04ドルまで下落する可能性が高まっている。

 強気筋にとって有利な材料は相対力指数(RSI)だけだ。歴史的にみて、BTC/USDはRSIが売られ過ぎのレベルから大きく反発してきた。さらに下落することになれば、RSIは売られ過ぎのレベルにより深く入ることになるだろう。歴史が繰り返されるならば、ビットコインは大きく反発するはずだ。

 価格回復の際には、20日間EMAとトレンドラインがレジスタンスになるだろう。ロングポジションを検討する前に、下落が終わるまで待った方が良いだろう。

ETH/USD

 イーサリアムは6月9日に下降チャンネルのレジスタンスラインを上抜けたが、私たちが検討していた630ドルの買いのレベルまで上昇しなかった。6月10日、再びチャンネル内に戻り、5月28日の安値である492.5ドルに近い、497.27ドルまで落ち込んだ。

ETH/USD

 もし強気筋が492.5ドルのサポートレベルを維持することに失敗したならば、ETH/USDは下降チャンネルのサポートラインである400ドルまで下落する可能性がある。

 2つの移動平均は下向きになっており、RSIもネガティブなエリアにある。これは弱気のサインだ。強気筋による巻き返しは、550ドルのレベルと20日間EMAの強いレジスタンスに直面するだろう。

 もしイーサリアムが492.5ドルのレベルを維持することができ、630ドルまで反騰すれば、私たちの弱気な見方は払しょくされるだろう。従って、トレーダーはロングポジションを開始する前に、新しい買い場が準備できるまで待つ必要がある。

XRP/USD

 強気筋は20日間EMAを7日間、維持したが、リップルをより高く押し上げることができなかった。6月10日、20日間EMAを下回り、重要なサポートである0.56270ドルに下落した。

XRP/USD

 もし強気筋が0.45351ドル~0.56270ドルの重要なサポートゾーンを守ることができなければ、弱気の下降トライアングルが形成されるだろう。これはネガティブな展開だ。

 XRP/USDの次のサポートは0.24ドルだ。引き戻そうとする試みも、20日間EMAでレジスタンスに直面するだろう。見通しは弱気なため、いかなるトレードも提案しない。

BCH/USD

 ビットコインキャッシュのタイトなレンジでの取引は下落したことで、終わった。強気筋が20日間EMAをブレイクアウトすることに失敗したことは、ネガティブなサインだ。878ドルのマイナーサポートがあるが、これを下回ることになれば、777ドルまで下落する可能性がある。

BCH/USD

 20日間EMAは下落に転じ、50日SMAも弱い。これは、短期的に弱気筋が市場を支配していることを示している。価格を巻き戻そうとするいかなる試みも、20日間EMAで強い売り圧力に直面するだろう。

 新しい買い場が形成されるのを待った上で、BCH/USDの取引を提案したいと思う。

EOS/USD

 EOSは12.5ドルのストップロスを下回り、10ドルまで急落した。重要なサポートレベルだった12.9870ドルを下回った後、売りは勢いを増した。強気筋は10ドルのレベルを維持しようとする可能性が高い。成功した場合、EOSは数日間、10~13ドルのレンジで取引されるだろう。

EOS/USD

 しかし、もし弱気筋が圧力をかけ続け、10ドルのレベルを下回ることとなれば、EOS/USDはネガティブな展開となり、8ドルまで下落する可能性がある。9.6136ドルのサポートは維持できないだろう。

 トレーダーはロングポジションを開始する前に、買い場が形成されるのを待つべきだろう。

LTC/USD

 ライトコインは下落し続けており、107ドルの主要なサポートレベルまで達した。もし弱気筋がこのサポートを下抜けて、(UTCで)終値を付ければ、弱気な下降トライアングルが完成するだろう。このパターンのターゲットは低いが、下落時の次のサポートは84ドル、そして75ドルだ。

LTC/USD

 LTC/USDが107ドルまで下落するのは、今年2月はじめ以来、これが3回目だ。強気筋によってこのレベルが維持されることを期待しているが、持続可能な反発の兆候が確認できるまで、ロングポジションは提案しないでおく。

 トレーダーは安全に配慮しつつ、静観し続けるべきだろう。

ADA/USD

 カルダノは0.13ドル~0.436956ドルの広いレンジで取引されているとみている。20日間EMAをブレイクアウトすることに失敗したことで、0.17ドルまで下落した。ここはマイナーサポートだが、これは下抜けてしまうとみている。

ADA/USD

 ADA/USDは5月3日にレンジのトップまで近づき、現在の水準まで下落した。これは58%の下落だ。強い売り圧力のため、RSIは売られ過ぎのレベルの近くにまで下がっている。

 レンジの底である0.13ドルは、強気筋の強い買いを呼ぶとみている。トレーダーはロングポジションを築く前に、買いが安値付近で再開されるのを見守るべきだろう。

XLM/USD

 ステラは0.27ドルのストップロスを下回り、わずかばかりの損失を生んだ。強気筋は現在、0.242ドルの直近のサポートを維持しようと試みている。

XLM/USD

 2つの移動平均は下降しており、RSIもネガティブの領域にある。これは、下落幅が0.184ドルまで拡大する可能性を高める。

 3月18日から4月12日までの間、弱気筋は0.184ドルのレベルを下抜けようとしたが、それは失敗した。従って、強気筋が0.184ドルを維持できると期待している。トレーダーは、XLM/USDを買うために、このサポートまで下落するのを待つこともできるだろう。

IOTA/USD

 IOTAは6月10日、1.63ドルの重要なサポートレベルを下回り、同じ日に次のサポートである1.33ドルまで下落した。1.63ドルのレベルでいくつかの買いがあったものの、チャートの形は弱気なままだ。20日間EMAは下降に転じ、50日間SMAも弱気なサインを示している。RSIもネガティブの領域になっている。

IOTA/USD

 1.33ドルのレベルを下抜けることになれば、次の重要なサポートは0.9150ドルだ。ここでは強い買いが起きるとみられる。

 もしIOTA/USDが1.63ドルのレベルを維持できれば、弱気な見方は払しょくされるだろう。トレーダーはこの落ち込みで買いを入れるまで、数日間待つできだろう。