最近のミームコインの急上昇を受けて、ビットコイン(BTC)のBRC-20トークン規格が仮想通貨業界で最新のトレンドとなっている。
BRC-20規格で作成されたトークンは合計8500種類に上り、その大半がペペコインなどのミームコインだ。
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BRC-20はイーサリアムのERC-20をモデルにしたビットコインブロックチェーン上の実験的なトークン規格で、「オーディナル」プロトコルを使ってトークンを作成・送信できる。
BRC-20トークン規格はERC-20をモデルにしているものの、イーサリアムベースの規格と根本的に異なる。BRC-20トークンはスマートコントラクトを利用しておらず、これらのトークンを発行・取引するためにはビットコインウォレットが必要だ。
BRC-20トークン規格は今年3月初旬に匿名のオンチェーンアナリスト、ドモ氏によって創設された。その目的は、ビットコインブロックチェーン上でトークンを発行・転送できるようにすることだった。過去1ヶ月間でBRC-20トークンの時価総額は急上昇し、現在は1億2千万ドルに達している。前週比で600%の増加だ。

BRC-20トークンブームは、ビットコインブロックチェーン上の元々の取引数を上回っている。4月29日から5月2日までのビットコインブロックチェーン上のBRC-20取引数は50%を超え、通常のBTC取引を上回った。
BRC-20トークンの取引量は36万6千件と5月1日にピークに達した。そもそもBTCネットワーク上の取引総数は236万件なのでかなりの部分を占めていることがわかる。

BRC-20取引数の増加とともに取引手数料も大幅に上昇している。
4月下旬の開始以降、ネットワークはマイナーに対して追加で109.7BTCの取引手数料を生成していることになる。
もともとイーサリアム(ETH)ブロックチェーンではミームコインの熱狂が注目されているが、BRC-20規格の台頭によりビットコインブロックチェーンでも同様の傾向が見られるようになっている。

持続的なトレンドとなるかはまだ不明だが、引き続き盛り上がりに期待したいところだ。