国際決済銀行(BIS)トップのブノワ・クーレ氏は、スイスのダボスで開かれている世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)でブルームバーグのインタビューに答え、最優先事項は中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)ではなくクロスボーダー(国をまたいだ)送金の改善だと話した。
XRP(リップル)などクロスボーダー分野に注力する仮想通貨にとっては追い風となるかもしれない。
「すべての人が(クロスボーダー送金が)遅すぎて高すぎることに賛成している。グローバコミュニティにとっての最優先事項はCBDCではない。(中略)最も急を要する優先事項はクロスボーダー送金の改善でだ。とりわけ、収入の低い新興国経済に対するものだ」
この発言をポジティブに評価する声がリップルのコミュニティーからは出ている。
リップルネットにはすでに200を超える金融機関が加盟している。またXRP利用が義務となるODL(オンデマンドリクイディティ)の利用実験も始まっており、昨年提携した米送金大手マネーグラムもODL利用を進めている。
一方、「銀行口座を持っていない」新興国の人々を対象にしたフェイスブックのリブラには逆風が吹き荒れており、各国の規制当局から信頼を勝ち取れていないのが現状だ。