グラスノードによれば、ビットコイン(BTC)は、投資家の関心を再び引きつけるような新たな材料が出てこない限り、上昇トレンドを維持するのは難しいという。
グラスノードは15日に発表したレポートで、「価格を再び11万7100ドル超へ押し上げる新たなきっかけがない場合、市場はこのレンジの下限へ向かう形でさらに収縮するリスクがある」と述べた。
コインマーケットキャップによると、記事執筆時点のビットコイン価格は11万ドル台前半で推移しており、11万7000ドル水準から約5%下落している。
グラスノードは「歴史的に、この水準を維持できなかった場合、中長期的な調整局面に移行するケースが多い」とし、最近の長期保有者による利益確定が増加している点を挙げ、「需要の枯渇」を示唆している可能性があると分析した。
「保ち合いが続く可能性」──ハイブロックCEO
ハイブロック・キャピタルのシュブ・ヴァルマCEOはコインテレグラフに対し、「今月は比較的ボラティリティの高い展開になるだろう」と述べ、上値目安として11万6000ドル〜12万ドルのレンジを予想した。
ヴァルマ氏はまた、「市場急落後は保ち合いが続く可能性が高い」としながらも、複数の指標が依然として仮想通貨市場のポジティブなモメンタムを示していると指摘した。
「ETFへの資金流入は依然として高水準で、現物取引高も健全な状態を維持している」とハイブロックは述べた。 先週金曜日の仮想通貨市場全体の急落では、ビットコインが一時10万2000ドルまで下落したが、ファーサイドのデータによると、米国の現物ビットコイン上場投資信託(ETF)はその直前まで9日連続で資金流入を記録しており、総額59億6000万ドルに達していた。
もう1つの強気要因として注目されているのが、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ継続に対する期待だ。
利下げは一般的に仮想通貨のようなリスク資産にとってプラス材料とされる。金利が低下することで、債券や定期預金といった伝統的資産の魅力が薄れ、投資家がより高リスクな資産へ資金をシフトさせる傾向が強まるためだ。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチ・ツールによると、市場は10月29日のFOMC会合で追加利下げが行われる確率を約95.7%と織り込んでいる。
年末に向け「建設的な環境」
21シェアーズのストラテジスト、マット・メナ氏は「清算の進行、金融緩和の接近、構造的な需要拡大を踏まえると、年末にかけてデジタル資産にとってますます建設的な環境が整いつつある」と述べた。
メナ氏は、マクロ経済の追い風と機関投資家の資金流入が重なることで、ビットコインが15万ドルへ向けて動く可能性があると予測した。
一方、ビットメックス共同創業者のアーサー・ヘイズ氏とアンチェインドの市場調査ディレクターのジョー・バーネット氏は、2025年末までにビットコイン価格が25万ドルに達するとの見通しを示している。
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