最新データによると、これまでに上場企業が保有するイーサリアム(ETH)のほとんどは、7月から9月のわずか3か月間に取得されたものであることが明らかになった。

上場企業のETH購入は第3四半期に集中

ビットワイズ・インベストは15日、「上場企業が保有するETHの95%は過去四半期だけで購入された」と発表した。これは上場企業のトレジャリー(保有資産)全体で191億3000万ドルに相当し、イーサリアムの総供給量の約4%にあたるという。

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Source: Bitwise

同社によれば、9月30日時点で上場企業のバランスシート上に保有されていたETHは463万ETHであり、そのうちおよそ400万ETHが第3四半期中に新たに追加された。

第4四半期は「試練の時」か

第3四半期に集中したETH購入を受け、第4四半期にどのような展開を迎えるのかに注目が集まっている。

コイングラスの統計によれば、歴史的にイーサリアムは第4四半期が平均して2番目に成績の悪い期間とされている。

先週末の仮想通貨市場全体の急落以前、ETHは4300ドルを上回って取引されていたが、190億ドル超の清算を引き起こした暴落により、4000ドルを下回る水準まで下落。記事執筆時点では3980ドル付近で推移している。

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Source: CoinMarketCap

しかし、トレジャリー企業による買いが新たな市場テーマとして浮上しており、年末にかけて例年より強い上昇を見込むアナリストもいる。

StrategicETHReserveによると、現在最大の保有者はビットマイン・イマージョン・テクノロジーズで303万ETHを保有し、次いでシャープリンク・ゲーミングが84万120ETH、ジ・イーサ・マシーンが49万6710ETHを保有している。

シャープリンク・ゲーミング共同CEOのジョセフ・チャロム氏は16日、イーサリアムに対して「強気」であるとし、「イーサリアムは機関投資家にとって最良の選択肢だ」と語った。「イーサリアムは分散化され、安全で、ネットワークを拡大し続けている」。

さらにチャムロ氏は、同社の最優先課題の1つは「資金を調達し、できるだけ多くのETHを蓄積することだ」とコインテレグラフ・マガジンに語っている。

ステーキングとETF流入が追い風に

アナリストらは、上場企業の保有拡大だけでなく、米国の現物イーサリアムETFへの資金流入や、ステーキング契約に固定化されたETHの大きな割合も強気要因として注目している。

マーライン・ザ・トレーダー氏は「イーサリアムの全供給量の40%が流通から消えた。これは“スーパーサイクル”の前兆だ」とXで述べた

一方、MNトレーディング・キャピタル創業者のミカエル・ファン・デ・ポッペ氏は、「ETH対BTCはまだ始まったばかりだ」と指摘。「最初の上昇はすでに起きた。2019年と同じように、これからまだ大きな上昇余地がある。私たちはそれを完全には理解していないが、確実に来る」と述べた。

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