取引量で世界最大の仮想通貨取引所であるバイナンスは3日、アルケミー・ペイ(Alchemy Pay)との提携を発表し、バイナンスの決済アプリケーション「バイナンス・ペイ」を通じて200万以上のピア・ツー・ピア(P2P)の仮想通貨決済を可能にした。

今回の統合により、アルケミー・ペイが運営する18カ国において、ビットコイン(BTC)やイーサ(ETH)など対応する40の仮想通貨を使った支払いができるようになる。バイナンス・ペイのユーザーは、電子商取引大手のショピファイ(Shopify)やソフトウェア技術企業のアルカディア、モバイル決済プロバイダーのQFペイなどで支払いができるようになる。

2018年に設立されたアルケミー・ペイは、65カ国で300の法定通貨と仮想通貨ペアの決済チャネルをを運営している。また、同社のネットワークには、香港最大の家具会社「Pricerite」、シンガポールの「Cé La Vi」、カナダのシューズブランド「Aldo」、タクシーサービス「Midwest Global Asia」などが含まれている。

また、同社はイーサリアムベースの独自トークンであるアルケミー・ペイ(ACH)を運用している。このトークンは、エコシステムのインセンティブや、ネットワークの消費やガバナンスへのアクセスに使用される。ACHトークンは最近、急騰を続けており、過去14日間で1,680%以上も価格が上昇している。

CoinGeckoのデータによると、記事執筆時点では、ACHは0.028ドルで取引されており、過去24時間で一時100%近く上昇した。3日には、米仮想通貨取引所であるコインベースで上場した。
 

Alchemy Pay 14-day price chart. Source: CoinGecko

アルケミー・ペイのCEOであるジョン・タン氏は、今回の提携により、「我々が仮想通貨と法定通貨の世界の間に構築する実用的なバックボーンアプリケーションを大幅に拡大する」と述べた。