マルタ証券取引所は、仮想通貨取引所バイナンスのサポートを受け、フィンテックと仮想通貨のスタートアップを支援するプログラムを立ち上げると発表した。ファイナンス・マグネイトが18日に報じた。

 マルタ証券取引所の公式ツイッターによれば、新しいプログラムでは最大12のスタートアップを支援するという。

(マルタ証券取引所は、MSXフィンテック・アクセレーターについて発表致します。12のフィンテック企業が、私たちの施設を利用することができるようになるでしょう。@binance @cz_binanceの支援に感謝します)

 MSXフィンテック・アクセレーター・プログラムは、フィンテックのスタートアップや起業家の競争力向上を支援することを目的としている。プログラムでは、様々なサービスを受けることができる。社内会計や給与計算といったサービス、オフィスや会議室などの施設、通信サービスなどが提供される。トムソン・ロイターも、このプラグラムにメンターとして参加したという。

 マルタ証券取引所のジョセフ・ポルテリ会長は、今回のプログラムについてコメントし、この取り組みにより、国内外のスタートアップが自社のプロダクトを市場に早期に投入することが可能になるだろうと語った。

 またバイナンスの広報担当者は次のように述べている。

「私たちは、マルタへの事業展開を進めている。仮想通貨やブロックチェーン業界を支援するための進歩的なアプローチを実証するためだ。マルタは、これらの業界が活動するための安全で法に則った環境を整え、そして当社や他のの多くの企業を誘致している。マルタ証券取引所はこの取り組みに則り、起業家やスタートアップのためのインフラを提供し、スタートアップが競争の激しい業界で活躍できるように支援する」

 バイナンスは世界最大の仮想通貨取引所の1つだ。記事執筆時点で約12億ドルの取引高を誇る。バイナンスは、年末までにマルタで仮想通貨と法定通貨を取引できる仮想通貨取引プラットフォームを新たに立ち上げあるとコインテレグラフに語っている。

 今月はじめ、バイナンスはマルタを拠点とするeスポーツプラットフォーム「チリーズ(chiliZ)」に投資を行っている。バイナンスとチリーズは、スポーツチームのためのファンベースのトークン経済をスポーツ業界に提供していきたいとしている。

 またバイナンスは4月、東アフリカ諸国の経済開発を支援するため、ウガンダのブロックチェーン団体クリプト・サバンナと提携した。この提携で、新たな雇用創出や投資の促進につなげたいとしている。