世界各地の規制当局からの厳しい監視が続く中、仮想通貨取引所バイナンスは主要な幹部を失っている。
バイナンスの製品責任者マユール・カマト氏が、約2年間の勤務を経て同社を去ることを確認した。
「次世代のリーダーに製品の指導を引き継ぐ時が来た。製品リーダーたちと密接に連携し、スムーズな移行を確保してきた」と、カマト氏は9月4日にコインテレグラフに語った。
また、カマト氏は「20年間のノンストップの製品開発」の後、自身にとって休暇を取る良いタイミングだとも述べた。「バイナンスで働くことは一生に一度の経験で、ユーザーベースが成長するのを見ることができた CZ氏(ジャオ・チャンポン氏)と全リーダーシップチームにこの素晴らしい機会をありがとう。私は外からバイナンスを応援するだろう」と彼は付け加えた。
GoogleやAgodaなどの企業で製品マネージャーを務めていたカマト氏は、2022年1月にバイナンスの製品責任者として参加した。彼のLinkedInプロフィールによれば、彼はバイナンスでグローバルな製品とデザインチームを率い、バイナンスのユーザー数を18か月で8000万から1億5000万以上に増やすのを支援した。
バイナンスの元製品責任者であるカマト氏は、ビットコイン(BTC)の早期採用者として知られている。彼は2011年、仮想通貨が発売されてからわずか2年後に初めての2BTCを購入したといわれている。しかし、カマト氏はこれが投資目的ではなく、VPN接続を購入するためだったと語った。
バイナンスでの最新の辞任は、同取引所がバイナンスの最高戦略責任者パトリック・ヒルマン氏を含む主要な幹部の大量流出に見舞われた数週間後に発生した。彼は個人的な理由を引き合いに出して退社したが、多くの仮想通貨ウォッチャーは、退社が米司法省によるバイナンスの調査と何か関係があるのではないかと疑っている。
その他の退職者には、法務顧問のハン・ン氏とコンプライアンス担当上級副社長スティーブン・クリスティ氏も含まれており、彼らも7月初めにバイナンスを去ったと報じられている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン