バイナンス元CEOのチャンポン・ジャオ氏が、アラブ首長国連邦(UAE)への渡航を許可してもらうため、数十億ドルに上るバイナンスUSの持ち分を担保に提供しようとした。
1月24日の裁判所への提出文書で、ジャオ氏の弁護士がリチャード・ジョーンズ判事宛てに送った昨年12月22日の封印されていた書簡を明らかにした。文書によると、ジャオ氏は2年前の資金調達ラウンドに基づいて45億ドルの価値があるとされるバイナンスUSの株式を提供する意向だった。裁判記録によると、ジョーンズ判事は12月29日の非公開の聴聞でこの要請を却下した。
ジャオ氏は11月21日にマネーロンダリングで有罪を認め、現在は1億7500万ドルの保釈金を支払い自由の身である。彼は最大18ヶ月の懲役に直面している。
書簡の一部は塗りつぶされており、手術を受ける人物の名前、手術の種類などの個人情報の部分だ。

ジョーンズ判事は以前、ジャオ氏が逃亡の危険性があるとして、莫大な富と海外の財産を理由にUAEへの渡航を禁止した。同判事は、2月23日の判決日までアメリカに滞在するよう命じた。ジャオ氏が米国内のどこに滞在しているかは不明だ。
ジャオ氏は2022年11月にバイナンスのCEOを辞任し、米国の規制当局との43億ドルの和解の一環として、無許可の資金移動業を営んでいたことと銀行秘密法違反を認めた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン