世界最大の取引高を誇る仮想通貨取引所バイナンスが台湾での登録を申請したと報道されている。
地元メディアの報道によると、台湾の金融監督委員会(FSC)は国内の数十の仮想通貨サービス提供者に対し、バイナンスがマネーロンダリング対策(AML)規制で必要な登録を申請していると通知したという。情報源として引用されたのは、台湾の仮想通貨取引所ビットシャインの共同創業者チェン・ペイユン氏だ。彼は、バイナンスが台湾の仮想通貨市場に参入を計画している取引所の候補の一つとしてFSCに名指しされたと明らかにした。
コインテレグラフはバイナンスにコメントを求めたが、まだ回答は得られていない。
台湾の仮想通貨業界はほとんど規制されていないが、FSCは2021年7月にAMLガイドラインを導入し、国内で運営またはサービスを提供しているすべての仮想通貨取引所に規制の遵守を求めている。
バイナンスは、バイナンス・インターナショナル・リミテッド・タイワンという現地法人を通じて台湾で事業を展開している。登録情報によると、バイナンスの現地法人は2023年5月12日に登録された。
バイナンスは、台湾での登録だけでなく、地元政府と協力してサイバー犯罪と戦うための取り組みも行っている。
FSCは今年3月に台湾での仮想通貨の主要な規制機関となった。発表時、規制機関のトップは、顧客資産と会社資産の分離や投資家保護など、主要なルールと方針の開発に焦点を当てるとした。
バイナンスが台湾の仮想通貨市場に参入するとの報道は、同社が米国とヨーロッパで規制当局の厳しい監視を受けている中で出てきたものだ。バイナンスは米国で複数の訴訟を抱えており、規制問題の後、いくつかのヨーロッパの国から撤退している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン