億万長者であり著名なヘッジファンド運用者であるスタンレー・ドラッケンミラー氏は、仮想通貨から派生した台帳システムが世界の準備通貨としての米ドルを追い越す可能性があると予測している。

ドラッケンミラー氏は、ドルに置き換わる存在が生まれる場合、「MITやスタンフォード、もしくは他の大学の工学部の子供たちによって発明された、ある種の台帳システムになるだろう」と述べている。

ドラッケンミラー氏はCNBCのインタビューでコメントした。同氏は、仮想通貨はインフレに対するヘッジ手段として考えられており、最近ではより妥当なものになっていると述べている。

さらに「問題は明白だ。それはジェローム・パウエルや世界のほかの地域の中央銀行家だ」と述べ、現在進行中の経済刺激策の存在を付け加えた。

ドラッケンミラー氏は今年はじめにビットコインに投資したことを明らかにし、BTCが価値の保存手段としての地位をほかの仮想通貨に奪われる可能性は低いと語っていた。ビットコインが長年のブランドを持っていると同時に「十分に長い期間使用されており、明確に供給が制限されているため、価値の保存手段としてビットコインを外すのは非常に難ししだろう」と述べていた。

ドラッケンミラー氏は、スマートコントラクト構築に関してはイーサリサムが主導しているものの、日常の取引を支配しているとはいえないと述べた。同氏は、次世代の開発者が現在のブロックチェーン技術を改善し、現在のソリューションを時代遅れにする可能性は高いと考えている。

「この分野で現職者と戦う競争は残忍なものとなるだろう。だからこそ、決済システムや商取引など、誰が勝者になるのかを決めるのは時期尚早だと思う」と、ドラッケンミラー氏は語った。