バミューダの金融規制当局が、12月18日の公式プレスリリースで、仮想通貨カストディ(保管)サービスの規制草案を公開した。

バミューダ金融局(BMA)による規制草案「デジタル資産カストディ実務規範」は、バミューダでの仮想通貨カストディサービスに関する規制当局の姿勢の明確化と顧客資産の保護を目指すものだ。

この草案は、取引の処理、事故報告、鍵の生成、そしてオンライン/オフラインストレージの運用といった技術的課題と経営管理を含む、仮想通貨カストディサービス提供に関する詳細な規制基盤を提供している。

仮想通貨カストディサービス利用者に高度な保護を提供するため、デジタル資産事業体(DAB)は自己資産と「顧客に属するあらゆる資産を分離した状態に保つ」ため万全を期すべきだとBMAは提案している。

この草案によると、営業停止や資格剥奪になった場合や盗難被害に遭った際に顧客資産の返還を保証するために、DABには損害保険や他の手段の利用、あるいは適格カストディアンへの顧客資産の信託が許可されている。

BMAでフィンテックの上級顧問を務めるモード・ファハミ氏は、金融システム全体に良い影響を与える「質の良い市場参加者」の参入を促すために、当局は「健全なデジタル資産エコシステム」の支援を真剣に考えていると語った。

バミューダ金融局はバミューダにおける金融部門の総合的な規制当局で、中央銀行ではないが、バミューダの通貨を発行する役割も果たしている。

BMAは18年4月、仮想通貨関連サービスの規制やこれに関連するマネーロンダリング対策(AML)にまつわる規制措置について一般からの意見を募るため、諮問書を公開した。BMAはこの文書の中で、仮想通貨に関する正式な体制を整えるため、仮想通貨にまつわる複数の活動を監視する計画を明らかにしていた。

また18年7月に導入された仮想通貨とブロックチェーンの新たな規制体制の下で、バミューダ政府は10月に初めてイニシャル・コイン・オファリング(ICO)プロジェクトに認可を出している