ビットコイン(BTC)より一足先に推定されているビットコインキャッシュ(BCH)とビットコインSV(BSV)の半減期が、ビットコインにとってさらなる売り圧力になるかもしれない。3月31日にコインメトリックスがレポートを公表した

ビットコインキャッシュとビットコインSVの半減期はそれぞれ4月8日と4月9日に予定されている。ビットコインは5月13日だ。半減期には、マイナーに報酬として渡される仮想通貨の額が半分になる。

コインメトリックスは、3月26日にビットコインの採掘難易度が史上2番目の下げ幅であるマイナス15.95%を記録したことを懸念。「非効率なマイナーがコストを支払うために強制的に全てのコインを売らなければならなくなる降参状態にすでに到達している」と解説した。

ビットコインの採掘難易度は、10分に1回のブロック生成を維持するため2週間ごとに変更される。一般的に、ネットワークに参加するマイニングのパワーが小さければ(大きければ)、採掘難易度は下がる(上がる)。

その上でコインメトリックスは、ビットコインとビットコインキャッシュ、ビットコインSVはSHA-256というマイニングアルゴリズムを共有しているためハッシュパワーをリターンの高い資産に移しやすいとし、次のように予想した。

ビットコインキャッシュとビットコインSVが半減期を迎える時、マイナーはハッシュパワーをビットコインに移さなければならなくなるだろう。ビットコインの方は約1カ月ほどブロック報酬が(半減期後の6.25ではなく)12.5BTCであるからだ。それゆえ、ビットコインの採掘難易度上昇が予想でき、全てのマイナーの利益を締めつけることになるだろう」

大幅な採掘難易度調整後もビットコインのマイナーの競争がしばらくは続くことを意味しており、コインメトリックスは「マイナーによる売り圧力が続く」と結論づけた。

ただ、非効率なマイナーがネットワークから退場した後は、ビットコインの価格に追い風が吹くとコインメトリックスはみている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン