日経新聞の報道によると、日本銀行は2023年春にも3メガバンクや地銀とともに中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験の最終段階を行う。第3段階は民間銀行と協力して消費者の銀行口座での入出金に問題がないかを検証する。
報道によると、2年間ほど実験を行い、2026年にも発行の可否を決めるという。現在は企業に実証実験の参加の意向を求めており、前向きな検討が得られているようだ。
日銀は2021年4月から「デジタル円」であるCBDCの実証実験を進めてきた。第一段階では「システム的な実験環境を構築し、決済手段としてのCBDCの中核をなす発行、送金、還収等の基本機能に関する検証」を行い、第二段階では、第一段階で構築した実験環境にCBDCの周辺機能を付加して、実現可能性などを検証した。
日銀はこれまでにも、「CBDCを発行する計画はない」としつつも、「決済システム全体の安定性と効率性を確保する観点から、今後の様々な環境変化に的確に対応できるよう、しっかり準備しておくことが重要である」として、実験を進めてきている。