オーストラリアのVicinity社は25日、エネルギーのネットワークにおける課題に対しブロックチェーンによるソリューションをテストすると発表した。

420億ドル以上の不動産資産を管理している同社は、オーストラリアのエネルギー技術会社パワー・レッジャーと提携している。今回発表したテストの実施は、南オーストラリア州アデレードにある、同社のモールであるキャッスルプラザで間も無く開始される約7500万ドルの太陽エネルギープログラムの一環だ。

パワー・レッジャーが提供する新しいブロックチェーンプラットフォームを使えば、Vicinityはリアルタイムでエネルギー配分を管理できるという。太陽電池パネルを使用し続けるか、国家電力網に切り替えるかを決定できる。テストが成功すれば、同ショッピングモールは、電力ネットワークに接続されている近くのコミュニティーとエネルギーを共有することができるようになると期待されている。

Vicinity社エグゼクティブゼネラルマネジャーのジャスティン・ミルズ氏は、ブロックチェーンソリューションはエネルギーコストの削減と環境保全に役立つと主張する。  

「パワー・レッジャーとのパートナーシップは、小売業者や顧客にとって、より競争力のあるエネルギー価格の未来を切り開いていくものと考えている。モール周辺のコミュニティーにクリーンで再生可能なエネルギーを共有する可能性を開く重要な機会だ」

パワー・レッジャー社は、ピア・ツー・ピア(P2P)エネルギー取引にブロックチェーンソリューションを使用するオーストラリアの再生可能エネルギー会社だ。最新のプレスリリースによると、同社は日本、米国、タイのP2Pエネルギー取引のパイロット事業にも従事している。

2月、コインテレグラフは、ブロックチェーンがエネルギー業界で広く使用されていると伝えた。エネルギー消費監視システムや再生可能エネルギー源を使用する人に対する仮想通貨による報酬を与えているユースケースを紹介した。