分散型のイベント予測プラットフォームのオーガー(Augur)で、6日に行われる米中間選挙をめぐる賭けの人気が上昇している。とりわけ人気なのは「米議会下院を支配するのはどの政党か?」で、現時点ではトランプ大統領が率いる共和党が過半数を失うという予測が出ている。下手な政治アナリストの予測より、お金がかかっているだけに正確かもしれない。

執筆時点のオーガーによると、米議会上院の過半数を獲得するのは90%の確率で共和党激戦が予想される下院の過半数を獲得するのは、66%が民主党という結果になっている。執筆時点で上院の結果を占う賭けには1万5632.25ドル、下院には84万1612.89ドルの取引量が記録されている。

オーガーは、NPO団体のフォーカスト財団によって、イーサリアム (ETH)のメインネット上に立ち上げられた予測プラットフォーム。中央の管理者が賭けの対象を決めるのではなく、利用者が決められるという。例えば、米国と中国の貿易戦争に頭を悩ませる農家は、「交渉が失敗する」ことに賭けることができる。イーサリアムでシェアの売買をすることで賭けを行う。

また、オーガーは、レポーター制を導入。レポーターは、オーガーの独自トークンであるREPを所持していて、賭けが成立したか正しく判断しなかったら、REPを失う仕組みになっている。またREPを持ったまま賭け成立を確かめるプロセスに参加しない場合も、罰せられる。

ただ過去の戦績はまちまちだ。2018年のFIFAW杯でイングランドが優勝する確率が63%と予想していたが、実際に優勝したのはフランスだ。

また7月には「暗殺市場」なるものがオーガーに出現。「今年中にトランプ大統領が殺される」という賭けが行われ、物議を醸した

今回の中間選挙でオーガーの予測が当たれば、トランプ大統領率いる共和党の議会支配力が衰えることになる。そうなれば、世界の株式市場を支えてきたトランプラリーに陰りが出ることになり、仮想通貨市場にとっては経験したことのないフェーズに入るだろうという見方が出ている。

 

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