米仮想通貨ファンドのグレイスケールの”プレミアム”が今後のビットコイン価格を占う上で注目されている。

グレイスケールは、適格投資家向けに販売するビットコイン信託(GBTC)を米店頭(OTC)市場で運営している。10月18日時点でGBTCは1株当たり8.72ドル(約941円)で取引されている

かねてからGBTC1株当たりに払うプレミアムとビットコイン価格に相関関係が指摘されており、GBTCのプレミアムがビットコインの先行指標と考えられてきた。

仮想通貨分析を手がけるケーン・アイランド・オールターナティブ・アドバイザーズによるとGBTCプレミアムはビットコイン価格の数週間先を前もって予測。もしビットコイン価格がGBTCプレミアムを上回れば、ビットコインが割高であることを示唆していた。

ケーンは現在、ビットコインは底値をつけていないと分析。GBTCのプレミアムは7月の1株4ドルから1株2ドルまで下落しており、このギャップを埋めるためにビットコイン価格も1万2000ドルから6000ドルに下落するはずと予想した。

(出典:Cane Island Alternative Advisors 「ビットコイン価格(赤)とGBTCプレミアム(青)」)

この分析に対しては賛否両論が出ている。

仮想通貨アナリストのアレックス・クルーガー氏は、「GBTCは現在の相場環境を反映しているのであり、将来を予想するものではない」と否定。ファンドストラットのトム・リー氏は、「低いプレミアムは確かに投資家心理が弱まっていることを示しているよ」と反論した

テクニカル分析から、ビットコインのパラボリック(放物線を描く上昇)が始まる前に、5500ドルまで下がるという見方も出ている

【関連記事:どこまで調整?ビットコイン5500ドル「ワイルド予想」、著名アナリストが太鼓判 【仮想通貨相場】

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版