4月1日、エイプリルフールの日に複数のアルトコインおよびミームコインが急落し、なかでも人工知能をテーマにしたプロジェクトに関連するトークン「Act I The AI Prophecy(ACT)」は、数分で60%近く下落した。
CoinMarketCapのデータによると、ACTは同日、1時間足らずで0.19ドルから0.08ドルまで58%急落し、時価総額は9,600万ドル減少した。
ACTの急落はアルトコイン市場全体の下落と重なっており、ミームコイン「sudeng(HIPPO)」「CZ’S Dog(BROCCOLI)」「Kishu Inu(KISHU)」「DeXe(DEXE)」「dForce(DF)」なども大きく値を下げた。
Cryptocurrency market at a glance. Source: Coin360
一方で、ビットコイン(BTC)などの主要暗号資産は記事執筆時点で上昇しており、アルトコイン市場の混乱が市場全体に波及しているわけではない。
Act I「状況を完全に把握している」
ACTトークンの急落はSNS上でも注目されており、Act IはX(旧Twitter)上で、現在の状況を完全に把握しているとコミュニティに向けて発信した。
「当チームは事態を積極的に調査しており、関係各所と連携して対応にあたっています」と述べ、信頼するパートナーと共に「対応策の策定にも着手している」と付け加えた。
Source: Act I The AI Prophecy
一部の暗号資産関係者は、今回の急落がバイナンスのマージン更新に関連していると指摘している。
バイナンスのレバレッジ更新が約380万ドルの清算を誘発
ブロックチェーン分析ツールLookonchainによると、バイナンスが4月1日にACTを含むトークンのレバレッジおよびマージンティアを更新したことにより、大口保有者(クジラ)のポジションが大規模に清算された。
「バイナンスはACTなどのトークンに対しレバレッジとマージンティアを更新し、あるクジラは0.1877ドルで379万ドルの清算を受けた」とLookonchainはXで述べた。
Source: Lookonchain
バイナンスのブログによると、デリバティブプラットフォーム「Binance Futures」は同日10:30(UTC)に、ACT/USDTペアなどのレバレッジとマージンティアを更新した。
この更新は、更新前に建てられた既存ポジションにも影響を与える可能性があり、一部ポジションの期限切れを引き起こした可能性があるという。
Wintermuteの売却をめぐる憶測
今回のアルトコイン急落の背景には、グローバルなアルゴリズム取引会社Wintermuteによる売却があったのではないかとの憶測も広がっている。同社は4月1日に複数のアルトコインポジションを清算したとされている。
なかには、ハッキングによるものではないかという見方もあり、売却の真の理由をめぐって市場関係者の間で混乱が生じている。
「マーケットメイカーが自分の帳簿を意味もなく爆破することはない。ハッキングか、支払い不能か、あるいは誰かがマージンコールを食らっているかのいずれかだ」とDeFiアカウントのKadic氏はコメントした。
また、一部では、Wintermuteがトランプ陣営と関係があるとされるWorld Liberty FinancialのUSD1ステーブルコインと関与していた可能性を指摘する声もある。
Source: Daniele (Degen Arc)
「それが彼らにとって大きな案件であり、現在は機関投資家向けブランドへの方向転換に伴って、準拠性や整合性に欠ける可能性のある資産をすべてリスク回避しているのだろう」とXユーザーは主張した。
これに対し、Wintermuteの共同創業者兼CEOであるエフゲニー・ガエヴォイ氏は、X上で「我々ではない(念のため)」と関与を否定した上で、「この事後分析には自分も興味がある」とコメントした。
Source: ilikeblocks and Wintermute co-founder and CEO Evgeny Gaevoy (wishfulcynic)
その後、ilikeblocks氏はWintermuteへの疑念を表明したことについて謝罪し、「彼らは市場を健全化する役割を果たしており、他社と比べて特に不透明なわけではない」と述べた。
コインテレグラフはこの市場の混乱に関してWintermuteにコメントを求めたが、記事公開時点で回答は得られていない。