東南アジアの格安航空会社(LCC)の先駆けであるエアアジアが、ビジネスモデルの「コスト削減」に向け、イニシャルコインオファリング(ICO、新規仮想通貨公開)を検討している。TechCrunchが16日、報じた。

 トニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)が、15日に閉幕したMoney 2020 AsiaカンファレンスでTechCrunchに語ったところによると、決済プラットホームを構築し、エアアジアのBIGポイントとICOトークンを結び付けたいという。

 フェルナンデス氏は「我々は、ICOと結びつく非常に興味深いものを2つ持っている。1つは我々のポイントプログラム、BIGポイントだ。BIGポイントはブロックチェーンに簡単に移すことができるだろう」と語った。

 「会員サービスの中で仮想通貨が活用できるものもある。我々は支払いプラットフォームを作っている。これがあれば、両者をうまく結び付けられるはずだ。我々は仮想通貨を活用できるエコシステムを持っている」

 エアアジアの計画は、過去4ヶ月間に発表された主要なICO計画のうち、現在数十億ドル規模の販売を開始しているメッセージアプリ「テレグラフ」に続き、第2位の規模だ。

 ICO規制が世界中の政府で進められているにもかかわらず、フェルナンデス氏は依然として現在や将来の変化に対応できると確信している。

 彼は「我々は世界で最も規制された業界に属している。規制当局や規制に対処する方法はわかっている」と続けた。

 エアアジアが上場しているマレーシアでは2月、規制当局が仮想通貨に対する新たな規制を導入し、国内のICOに目を光らせている