来年1月に施行されるEUのマネーロンダリング規制の影響で、欧州で新たに2つの企業が閉鎖すると発表した。13日にも英国のビットコイン決済企業ボトルペイが閉鎖を発表しており、影響が広がっている。

閉鎖を発表したのはオンライン仮想通貨ゲームプラットフォームのチョップコイン(ChopCoin)とマイニングプール運営のシンプルコイン(Simplecoin)。両社ともウェブサイト上で12月31日までに閉鎖すると発表した。閉鎖の理由としてKYCを要求するマネーロンダリング防止の措置が影響したことを挙げている。

EUの第5次マネーロンダリング対策指令(5AMLD)が来年1月10日から施行されることを受けて、事業者は仮想通貨アドレスと所有者本人の情報を紐づける必要がある。さらに、情報を必要に応じて金融当局に提供しなければならない

シンプルコインはこうした規制が「マイニングプールや仮想通貨業界全体にどのような影響を与えるかはまだ不明だ」とした声明文を公表した。

チョップコインも同様に声明を発表。

「2015年9月に営業を開始して以来、約30のビットコインを提供し、数千の新しいユーザーが利用している。コミュニティを構築し、競争力のあるビットコインに関わる取り組みのアイデアを開拓した後も、革新を続けた。残念ながら、規制上の懸念や、ユーザーにKYCを強制するというEUの方針を拒否するため、閉鎖を決めた」

シンプルコインはユーザーに12月20日までに出金するよう求め、1月1日にはデータを完全に削除するという。チョップコインも19日までに資金を引き出すよう求めている。

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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン