仮想通貨ヘッジファンドのスリー・アローズ・キャピタル(3AC)の共同創設者であるカイル・デイビス氏が、3AC破綻に関連して当局から逃亡し続ける中、バリ島で目撃されたとの報告がある。
デイビス氏は2022年の3AC破綻後、既にシンガポールで破産に関する調査への協力を拒否した罪で4ヶ月の刑を言い渡されている。
匿名の情報源からコインテレグラフに提供された画像には、11月8日にバリ島チャングーのミルク&マドゥカフェで、デイビス氏が特定できない女性と一緒にいると思われる姿が映っている。また、シンガポールで進行中の破産手続きに関与する別の情報源からは、デイビス氏がインドネシアに拠点を置いていることが確認されている。提供された画像は、過去2年間にデイビス氏がオンラインに投稿したいくつかの写真と酷似している。
目撃者は、デイビス氏が「生き生きとして、元気で、幸せそう」に見え、自分が認識されたかもしれないと感じたときに顔を隠そうとしたと証言している。提供された画像には、デイビス氏が特徴的なピンクの襟付きシャツとサングラスを着用している姿が映っている。
「彼だと100%確信している。シャツと眼鏡からでも分かるし、眼鏡をかけていない彼を直接見た。私たちが彼を『認識』したと感じたときに眼鏡をかけ、私たちがその場を去るまで眼鏡をかけ続けた。これはレジの視点から撮影したものだ」と情報源はコインテレグラフに語った。
シンガポールの裁判所による収監命令が出た後、3ACのもう1人の共同創設者のスー・チュー氏は9月29日にチャンギ空港から逃亡しようとしたところを逮捕された。
ニューヨークタイムズは、2人がアメリカとシンガポールでの破産手続きに協力せず、数ヶ月間バリ島に滞在していたと報じている。シンガポールで進行中の事件に関係するコインテレグラフの情報源は、デイビス氏の拘束はバリ島の当局の協力次第だとコメントしている。
デイビス氏は、シンガポール国籍の女性と結婚し、同国の市民権を取得した後、2022年にアメリカの市民権を放棄したことで、アメリカでの破産事件に関する責任をうまく逃れてきた。ニューヨーク南部地区連邦破産裁判所のマーティン・グレン判事は、デイビス氏の弁護士が提出した証拠に基づき、デイビス氏がもはやアメリカ市民でないことが証明された後、「裁判所はデイビス氏に対して管轄権を行使できない」と裁定した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン